変えられない過去。無くなった未来。 (ページ12)

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11話ページ12

蜜柑「ここかあー北の森」

蜜柑達4人は北の森前までたどりつき、森を見上げていた。

飛田「み、蜜柑ちゃん気をつけて行動しようね！この森には色々変なのがいるって言うから」

蜜柑「色々変なの？」

飛田「えっと例えば…」

その時、カコーンという音が響いた。音がする方を振り返ると

蛍「…出たわね早速」

『出たな、変なの』

蜜柑「え……くま？」

～その頃～

教員部屋のある本部。
そこには、鳴海、岬、そして千里眼のアリスを持つ山田瀬里奈先生が水晶玉に映る蜜柑達4人を見つめていた。

鳴海「そろそろ始まったかな、真の入学試験。棗君は賢い子だから、彼女に何かを感じて、きっとこういう手で値踏みにかかると思ったんだよね♡」

瀬里奈「…ねえナル、ちょっと危険すぎるんじゃない？」

鳴海「ん？」

瀬里奈「たかがアリス候補生選抜のために北の森でこんな…もしものことがあったら」

鳴海「大～丈夫♡危なくなったら直ちにこっちも出動できる体勢取ってるし、Aくんもついてるからね。時々、悪さをすることもあるけど、とても面倒見のいい子だよ。頼りにもなる。元学級委員長なだけはあるからね。…それに、たかがじゃないよ。特に棗君にとってあの子は、今後を左右する鍵となる人物になるかもしれないんだから…」

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蜜柑「…ぬ、ぬいぐるみが動いとる…

うっそお！！何これ！？リモコンどこついてんのー」

飛田「み…蜜柑ちゃん」

『あいつはバカなのか』

蛍「ええ」

すっごーいっときらきらと目を輝かせベアに触る蜜柑。
そんな蜜柑に離れるよういい離れたところに隠れる飛田と自分の発明品に潜り込む蛍。その隣にそっと立っているA。

蜜柑「3人共ー何してんの？」

蜜柑が3人に目を向けた瞬間、蜜柑はベアのアッパーカットにより空へ打ち上がった。

飛田「N Oーーーー！！」

『おおー飛んだ。意外に力あんだなあいつ』

ベアとは、可愛い外見に反して「森の番人」とまで言われる最強のクマである。

茂みに落下した蜜柑を容赦なく殴り続けるベア。

飛田「ギャーーーー逃げてぇーーー！！蛍ちゃんっAくんっ蜜柑ちゃんを助けに…っ」

木の棒を持ち、泣きながら2人に声をかける飛田。が、

蛍「……この寝袋シェルターはいも虫1号と言って耐寒、耐熱、防音に優れ、衝撃にも丈夫に出来ております」

『お、新作？』

飛田「何言ってんのーーっっ！？」