シンデレラストーリー～Jejung～8 (ページ10)

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第358話　溶け合いちゃいたいページ10

パウダールームの鏡の前。

二人で並んで、歯磨き。

ときおりジェジュンがわたしを見て、わたしもジェジュンを見る。

その度に、微笑みあった。

すごく幸せな朝。

ジェジュンの少しはねた寝癖がかわいい。

お口の周りに髭が薄っすらと生えてるけど、そんなジェジュンもかっこいい。

JJ「なんでそんなにニヤついてんの？」

はっ！

顔の筋肉が緩みまくってる･･･

きゅっと締めて、

「別にっ！」

JJ「俺に見惚れてたでしょ」

ツンツン頬を突かれる。

「ジェジュンだって、わたしのこと見てたでしょ」

JJ「うん、すっごい見た。じゅっと見てても飽きない」

ふんわりと抱き締められる。

JJ「Aの匂い好き」

わたしの首筋に鼻を押しつけ匂いをクンクン嗅いだかと思ったら、生温かい口唇が押し当てられた。

「やだ･･･くすぐったい･･･それに匂いとか恥ずかしい･･･」

すぐに頬が熱くなってくる。

JJ「安心する匂い」

ジェジュンの腕に力が入って、苦しいほど抱き締められた。

「･･･ジェジュンの匂い好き･･･ふふふ」

わたしも力いっぱい抱きしめ返す。

JJ「溶け合いちゃいたいね」

昨夜、熱いキスを交わしながらわたしが思ったこと。

「ジェ･･･ジェジュン･･･」

JJ「ぐちゃぐちゃに混ざっちゃえば、もう離れられないよ？」

「離れたくないよ･･･」

JJ「あっは♪なんか、朝からやーらしいね。我慢が出来なくなりそっ」

スーッとジェジュンがわたしから離れた。

わたしのオデコにかかる前髪を指で掬い上げ、ちゅっとキスをされる。

「我慢？」

ジェジュンが何を我慢してるかわからず首を傾げる。

JJ「わかんないって思った。でも、いいや。ふふん♪」

「別にわかんなくてもいいよ！もう、服着替えるっ」

あっ･･･

先にパウダールームから出て気付いた。

わたし、昨日の服しかないじゃん。

帰るだけだし、同じ服でもいいよね。

ハンガーにかけてある服を手に取ると、後ろからジェジュンに手首を掴まれた。

JJ「Aの服、ちゃんと用意してあるから」

「へ？」

JJ「こっちおいで」

手首を掴まれたままジェジュンが持って来た大きなバックのところまで連れて行かれる。

カバンの中から、紙袋を取り出してわたしに差し出した。

JJ「ちゃんとこれ着てくれるよね？」

「･････････」

クリスマスの日に着れなかった服のことを思い出して、胸がズキンと痛んだ。