【あんスタ】白い光の中で Ⅲ《七種茨》 (ページ38)

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episode88 ページ38

あと少しで今日が終わる
彼らといると時間が過ぎるのはあっという間

『終わっちゃうなぁ』

一人そんなことを呟きながら歩いていると
いつの間にか家に着いていた

『？……なんか挟まってる？』

ふとドアを開けようとすると
下には手紙のようなものが挟まっていた

『誰からなんだろ…コレ』

家に入り、封筒を開けると
手紙と一枚の写真が入っていた

《真実を知りたいなら、この場所へ》

『真実？…………ｯﾂ！？』

そこに写っていたのは、かつての私と“親友“だった人

知っているはずがない、知れるはずもない
私の過去、私の秘密

『誰が……なんのためにこんなｯ』

どうしてバレているのだろう
正体も家も過去のことも
彼らの他に、私の秘密を打ち明けた人がいただろうか？

《A!!》

そんな人、彼女以外いない
でも、彼女はもう“いない“

『…………行かなくちゃ……』

隅に書かれた場所
ココに行けばきっと全てわかる
逃げ場は無い、逃げるつもりも無い

『私だって、もう前の弱いだけの私じゃない』

心の中で大丈夫と何度も唱えながら、私は家を飛び出した。
音のない部屋には、ドアの閉まる音だけが響いた。