【あんスタ】白い光の中で Ⅲ《七種茨》 (ページ23)

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episode73 ページ23

『私が探してるのは、斎宮宗さんなんですけど……』

？「ふむ…聞き間違えでなければ、それは僕なのだよ」

『……え？』

宗「僕こそが、Valkyrieのリーダーであり芸術家の斎宮宗だ」

『(この人が、、斎宮宗さん……)』

まさか目の前に探している本人がいたとは思わず
言葉を失うのと同時に、その雰囲気からは"芸術家"としての何かを感じる

宗「君はもしや、あの時の小娘かね？どこかで見たことがあるとは思っていたが、まさか君だったとは」

『え、あの時…って、私どこかで斎宮さんとお会いしましたか？』

宗「あぁ、君は寝ていたから知らなくて当然なのだよ。それよりも、その手に持っているラフ画……とてもでは無いが、まだ完成には程遠い」

思わず手に持っていたスケッチブックを隠す。やはり、彼の目から見ても、これはまだ未完成なものなのだと分かる。
なら尚のこと、このままEdenのみんなに渡すわけにはいかない。ならば、やる事は一つ

『…あの、斎宮さん…お願いがあります。私、この衣装を絶対いいものにしたいんです。だからお願いです、どんなことでも構いません…私に、この衣装へのアドバイスをください』

下げた頭を少しあげて、彼を見る
ｼﾞｯと何かを考えているような、そんな表情だった
そして、少し考えたあと

宗「…そのままでは、着る方も可哀想だからね。仕方ない、少しだけならばいいのだよ。」

ただし、とその後に彼は言った

宗「かわりとして、君に少し聞きたいことがあるのだよ。どうかね？」

『もちろん、構いません』

宗「では、少し場所を移動するのだよ。ここでは少し、やりにくいからね」

そうして、私は彼に続いて作業室へと足を運んだ。