不釣愛 [藤原愁] (ページ24)

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第二十二話　八つ当たりページ24

椛島「一寸いいか？」

愁「どうぞ。えっと…」

椛島「二年の椛島だ」

愁「どうぞ、椛島先輩。…そちらも」

椛島「お前らは後輩は、遠慮というものを知るべきだ」

愁「場所を譲れという意味ですか？」

椛島「そうだ」

席を立とうとすると

椛島「そうじゃない！・・・選手選抜の事だ。わかるだろ？」

千「ぜ～んぜん」

万「わっかりませ～ん」

椛島「上級生が選手になれるよう気を使え、ということだ」

愁「つまり意図的に外せ、ということですか？

椛島「三年は、高校生最後の試合になる。一年がしゃしゃり出…」

千「え～先輩2年じゃないっすか～」

万「そんなこと言うなら、先輩が譲ればいいじゃないですか～」

椛島「屁理屈を言うな！！」

湯島「椛島。気は済んだろう？もう行こう」

椛島「…上手くやれよ」

千「ば～か」

万「か～ば」

千「あんな奴の言うことなんか無視無視！」

万「な！藤原。どうせ八つ当たりだよ」

愁「・・・」

意図的に外せ、か。よく言えたものだ。そんなことをしても意味なんて無いのに。中等部の時も良く言われた。