不釣愛 [藤原愁] (ページ16)

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第十四話　唯一の相談相手ページ16

翌日

詩音「A！昨日は誕生日おめでとう！！」

『詩音、ありがとう』

詩音「折角貴公子のためにお祝いとっといたんだからね～」

『そ、そうだったの？！忘れられてるのかと思ってた』

私自身も忘れるくらいだし…←

詩音「・・・もしかしてその腕時計、貴公子からの誕生日プレゼント？？」

『うん・・・ねぇ詩音。放課後、相談に乗ってもらっていい？』

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詩音「成程ね…」

放課後、誰もいなくなった教室で(女友達)に昨日のことを話した。詩音は愁との婚約がバレた時も他言せず、親身になって相談に乗ってくれた。だから詩音には愁に関することは大体相談に乗ってもらっている。

詩音「取り敢えず初日に看病はラッキーだったわね！」

『・・・はい？』

詩音「だってそうでしょ？あの貴公子と言えど女の子が逆上せた姿見てドキッとしたわよ！意外とやるわね～A」

『な…！？///』

(そんなつもりは微塵も無い！！それより相談したいのはそれじゃない！)

詩音「で？Aは何が嫌で何が嬉しいの？？」

私は・・・

『愁と一緒にいられる時間が増えて嬉しい。でも、これで白紙に戻せなくなった』

私は、愁の為にも私との婚約を白紙にした方が良いのではないかと思っている。

詩音「白紙、ね・・・もう少し気楽に考えるのもいいと思うわよ？」

『気楽に？何で？』

詩音「藤原君の事、好きなんでしょ？」

『えっ！？///・・・・・・うん///』

詩音「だったら少しは自分から行動する！私は前から言ってるでしょ？いっそのこと貴公子を振り向かせろって！・・・Aの気持ちも分からなくはないよ？でもね、一番大事なのは“Aがどうしたいかを自分で決めて良い”ってこと！」

私がどうしたいか・・・自分で決めて良い・・・

『・・・でも』

詩音「しょうがないなぁ～・・・一応聞くけど、この話を白紙にしようって藤原君から言われたことは？」

『ない、けど』

詩音「そういうこと！向こうに本当に好きな人がいて、Aではない人と一緒になりたいんだったらとっくに言ってるはずでしょ？」

『婚約が決まったのだって小さい時だから、もし恋愛感情自体に蓋をしていたら・・・』

詩音「・・・はぁ～。そしたらこうしましょ！＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」