第八話 今日は君の… ページ10
Aside
愁「__________Aが生まれた日だ」
『・・・え!?なにこれ!?』
愁「プレゼントだけど…」
『愁が、私に?』
愁「うん」
『わぁお……本当にいいの?』
愁「もちろん」
『あ、ありがとう…!開けてもいい?』
愁「いいよ。気に入ってくれると良いんだけど」
黄色いリボンを解き、桃色の包装紙を丁寧に剥がす。すると、箱には有名なブランドの、Cから始まりHで終わるロゴが書かれていた。
『これ__________!!、可愛い…!』
一瞬戸惑った。しかし、箱を開けるとシルバーのシンプルな文字盤にライトグレーのレザーベルト、ゴールドの数字がとても見やすいお洒落な腕時計があった。
愁「そう。Aに似合うと思って。高校生になったらテストの時にも着けることが多くなるからね」
その時計は私の好みそのものだった。こんなに可愛くて日常で使えるものを愁から誕生日に貰えるなんて・・・
感激のあまり飛び跳ねそうだったが、愁の前なので我慢した←
『ありがとう、愁!大事に使うね!!』
愁「喜んでもらえて良かった。今日は家で食事会だろう?タイミングが難しくて今になってすまない」
『全然気にしないよ!』
愁「良かった・・・それじゃあ帰ろうか」
『うん!』
私の誕生日は基本入学式前なので、誰かに祝ってもらうことが少なかった。中等部では春休みだったため部活のメンバーは祝ってくれたが、その他の友達にはメッセージだけだった。
誕生日は好きだ。その日は自分が生まれた日。そのことを無条件で喜んで、祝ってもらえる日だから。私自身を、無条件で受け入れられる日だから__________。
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作者名:i | 作成日時:2023年3月21日 22時