きみのそばにいたいから 2

92 ページ42

.



....目が覚めたら10時だった。




いくらなんでも寛ぎすぎ。




しかもAちゃん、




俺が起きるまでごはんも食べずに
待っててくれて




重ね重ね申し訳ない....。




「....Aちゃん、終わったよ？」


「あ、ありがとう！笑」




だから俺は




食器洗いを買って出た。




それくらいしか出来ないから。




「ごめんね....？ 何から何まで、」


「ん....？」


「...あ、」




何から何まで、って....




そうだ、




「...あ、ごめんね？ シーツとか勝手に出して
取り替えちゃったんだけど、」


「えっと、それはいいの。
助かったし....ありがとう、」




って事は....？




「その....スウェット、
着せてくれたでしょ....？」


「...あ、」




そうだった。




なんでそんな大事な事
忘れてたんだ。




「えっと、それこそ勝手にごめん....！
でも風邪引いたら困るし
そもそも俺のせいだし、」


「....でも、ありがと」


「....うん、」




めっちゃ気まずい。




ていうか照れる。




今更だけど。




「でも....これでもう怖いものないかも。笑」


「え...」




そう言って




はにかむように笑うAちゃん。




「もう全部見られちゃったし....？ 笑」


「、」




....それはそうなんだけど。




結構あっけらかんとしてるっていうか




動揺してるのは俺だけっていうのが
なんとも情けない。




「....えっと、」


「ん....？」


「酷くして....ごめんね？」


「え...」




だからせめて男らしく謝らないと。




「そんな事、」


「だってAちゃん、」


「ホソクくん待って...？」


「、」




Aちゃんは俺の両腕をぎゅっと掴んだ。




「....いいの。全然酷くなんかなかったし
嬉しかったから、」


「Aちゃん....」




俯いちゃってるから表情は見えないけど




きっと赤くなってるのかな....
なんて思ったら愛しくて




Aちゃんの手をそっと解いて
抱き締めた。




優しく、包み込むように。




「だから....謝らないで？」


「...ん、」


「私なら全然大丈夫だし、」





Aちゃんは俺を
ぎゅうっと抱き締めてくれる。





「....ホソクくんになら何されてもいいよ？」


「、」






だからなんでそんな可愛い事言うの....？








ホント....参っちゃうんだけど。






.

93→←91

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す