冷静に嘘をつきましょう。

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「ねえユンギー。私も出すってばー」


「だから今日はいいって言ってんだろ」


「そうだけどー！」




Aが前から気になってたって言う
ワインバーに入って




たくさん飲んでたくさん食った。




....特にAが。




そろそろ帰ろうか、って事になって




Aがトイレに立った隙に
会計済ませたんだけど。




「なんかやだー！私も出すー！」




コイツってこんなにしつこかったっけか....。




「そんなに言うなら次出して。
今日はもう払っちまったのに面倒くせぇよ」


「え」


「あ？」


「次もあるの....？」


「は」


「また一緒に飲んでくれるの....？」




.....なんか言い方が微妙だなおい。




「.....たまには外で飲むのもいいだろ？」




そう言われたら、こう返すしかねぇよな。




「ユンギありがとー！笑」


「うお、っ」




おいおいおいおい、腕にしがみつくな....！




「やっぱりユンギだー！大好きー！笑」


「....」




よくわかんねぇけど




酔ってるから、って事にしておこう......。




....じゃなくて！




「おい、離せって、」


「嬉しいからやだー！笑」




....なーんて嬉しそうにされたら




やっぱり拒否出来なくて。




まあ俺だって、




くっつかれて困りもするけど




....嬉しいから。




「そしたら今度は私がごちそうするね？
次はどこ行こっかなー？楽しみー♪」




なんでそんなに嬉しそうなのか。




なんでそんなに楽しみなのか。




聞きてぇけど......




.....聞いてみる？




コイツ今酔っ払って気分良さそうだし




上手くすれば、俺が聞いた事なんて
忘れるかも知れねぇし。




いや、覚えててもらった方がいいのか...？




「ユンギ....？」


「....なに？」


「やっぱりやだ....？」


「.....んな事言ってねぇだろ」


「ユンギも楽しみ.....？」


「...ん、」


「ホント？」


「ホントだよ」


「....んふふ♪よかった。笑」


「......なあ、A、」


「んー？笑」







頑張れ、俺。





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