冷静に嘘をつきましょう。

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「私、ユンギに抱き着いた....？」




嘘ついたってしょうがねぇけど




......キスした事はバレたくねぇし。




「......ん、」


「え、ホントにっ？」


「だからそうだ、って、」


「じゃあユンギ、私を抱き締めてくれた？」




なんなんだよホントにもう.....。




「......お前が、“ぎゅぅってして”って
しつこいから仕方なく、」


「やっぱり！やけに感触がリアルだと
思ったのよー！」




.....なんだよそれ。




「ぎゅぅってしてくれてあったかくて、
だから安心して二度寝しちゃったんだ。笑」




言う事はそれだけ、か....？




「隣に寝てるだけじゃ、
イマイチ寂しさが消えなかったから。笑」




キスがバレなきゃそれでいいんだけど




嬉しいような、嬉しくないような。




「......そんなに寂しいなら
一緒に行けばいいじゃねぇか」




だからつい、そんな事を言っちまった。




「.....寂しいけど、いいの。
親離れするいい機会でしょ？笑」




Aはそう言うと




俺の背中から手を離して




席に戻るとポトフを口に運ぶ。




「.....お前がいいならいいけど、
夜中に勝手に部屋入って来んな」


「ちゃんとノックしたよ？
でもユンギ寝てるんだもん」


「そういう事じゃなくて、」


「昔はよく一緒に寝てたんだから今更でしょ？
減るもんじゃなし。笑」




俺の神経がすり減るわ....！




つーかコイツわかってなさ過ぎ。




「だからそういう事じゃなくて、
俺だって男なんだから、」


「そんなのわかってるよ？
でもユンギはユンギだから。笑」




......男として見られてねぇって事な。




なんとも想われてねぇ上に
男としても見られてねぇとか




俺終わってんじゃん......。





「寂しくなったらまたよろしくね？笑」






ホント、最悪だ......。





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