特別な私の皇帝5【野坂悠馬】 (ページ32)

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団結力ページ32

明日人の一言からチョウキンウンズの動きが変わった。

何もできないに等しいさっきとは違って、今は対応できてる。

1人でボールが取れないなら複数人で。時間はかかるけど確実だ。それにカバーもできる。

2人でマークに入り、3人でユリカに立ち向かう。そうるだけでボールが取れた。

ユリカたちは強いし、まだかなうほどじゃない。けど、少しは太刀打ちできる、この試合でユリカたちを越えられるって思う。明日人がいるから、みんながいるから…できないことはない。

ボールが取れてやっと攻めれる。

｢皇帝ペンギン2号feat.シャーク！｣

灰崎、鬼道さん、不動さんの3人の技。

キーパーのプロキオンはブラックシールドで止める。

止められはしたけど、1点に近づいてる。私たちなら絶対に勝てる！

変わらず、いや、今まで以上に強くなるチョウキンウンズにユリカは本気を出す。

誰も追いつけない、近寄れないほどの力だった。

ゴール前、必殺技の準備をする。

｢どけ！｣

円堂さんが声をかけていた。1人で止めようとしてる。

『円堂さん！今は1人でなんとかできる状態じゃ…』

｢俺に任せろ！絶対に止めてみせる！このゴールは俺が守る！｣

今までにないほど円堂さんの瞳は本気で、輝いてる。強い相手ほど燃える精神。

私は左にずれ、円堂さんに任せる。

｢ブラックフィールド！｣

ユリカが新しい技を使う。

｢ゴッドハンド！｣

使ったのはゴッドハンドだった。ゴッドハンドで止められるはずがないのに…。

でもゴッドハンドは進化していた。大きくなり、見事に止めた。

『ゴッドハンドでどうして…』

｢これはただのゴッドハンドじゃないんだ。あえて名前をつけるなら、“友情のゴッドハンド”だな！
咄嗟に名前思いつかなくてな｣

『円堂さんらしい…』

でもそんな円堂さんだからの技。原点のゴッドハンドをここで進化させて止めるなんてな。

円堂さんがシュートを止めたことでチョウキンウンズは更に強くなっていく。

｢ペルセウスオーブ！｣

灰崎、一之瀬さん、クラリオの3人の技。

プロキオンのブラックシールドを破ってついに1点が取れた。

即興の技なのにすごい。これが世界代表の力…。