特別な私の皇帝5【野坂悠馬】 (ページ30)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:15,091 hit

ランナーページ30

けどその前に誰が出るのか。今会場にはかなりのチームがいる。

｢え～世界のサッカー選手の皆さん！こうなったら仕方ありません！世界の平和を守るため、あなた達には戦士として一肌脱いでもらいたいと思います｣

監督がメガホンで呼びかける。監督が決めるのか…。

メンバーが決まった。合計19人で、その中に私もいた。

『私なんかがいていいのか…？』

今からは本気の試合。勝たなければ世界はオリオンに支配される、そんな試合なのに。

｢Aはイナズマジャパンにも、世界全体でも必要だよ｣

野坂が言う。

「確かに心配するかもしれない。Aのサッカー選手歴は浅いし、知識もない｣

『だから！それじゃ意味ないんだ！』

｢意味はある！Aは誰よりもチームを大事にしている。仲間のためならどんなことでもやってみせる、それがAだ。Aは仲間がいる時こそ強くなる！｣

｢その通りだ｣

『鬼道さん…』

鬼道さんは世界代表メンバーに選ばれた1人。この最後の試合で来た。不動さんもここで復帰。

｢お前はいつだって誰かのためにしていた。聞いたぞ、一星を庇っていたことを。俺がドーピングを疑われた時、お前は一星のせいじゃないと言っていたらしいな｣

『それは明日人もです』

｢稲森はお前と似ている。
俺は、宮谷は孤独なヤツだと思っていた。1人で生きてきたからな。だが、そんなお前はサッカーで仲間を大切にした、稲森から学んだ。
宮谷の優しさは、チームの力だ。稲森もそうだ｣

｢鬼道さんは、明日人くんとAの2人がいるからこそ、チームの団結力があると言っているんだ｣

『私は、世界代表メンバーとしてプレイできますか？世界を背負うメンバーの…』

｢十分だ｣

『…絶対、勝利しましょう！』

私はここにいていいんだ。誰かが私を必要としてくれる限り、私は走り続ける。

この試合は交代無制限で、私は最初はベンチ。

ホイッスルで試合が始まった。私たちは監督が決めたチョウキンウンズ。相手はシャドウ・オブ・オリオン。

試合が始まってすぐにクラリオの必殺シュート、ダイヤモンドエッジ。

それは止められた。けど、止めたのはキーパーじゃない。シャドウ・オブ・オリオンのキャプテンユリカ。

誰にも止められることなく進み、すぐにゴール前。

｢オリオン・クロスバイパー！｣

円堂さんがダイヤモンドハンドで対抗したけど止められなかった。