決着のとき ページ9
｢ザ・アシュラ！｣
思った通り、ザ・アシュラが押されてる。
｢円堂さん！｣
ダメだ…止められないなんて、絶対にダメだ！
『円堂さん、西蔭、砂木沼さん！必ず止めてよ！』
円堂さんが一瞬反応し、私を見て笑ってくれた。
今のはさっきみたいなのじゃない。勝手に行動してた。勝ちたいから、ベンチでも全然いいから、今私にできることをやりたいって、そう思ったらできた。氷浦の天然じゃないけど。
全力で立ち向かう円堂さんたち。そこに野坂と稲森、灰崎が来て、6人で天崩地烈に対抗してる。
ボールの勢いが止まる止まらないのギリギリで、ホイッスルが鳴った。
円堂さんの足元のラインを見ると、まだ入ってた。
円堂さん、西蔭、砂木沼さん、野坂、稲森、灰崎の6人じゃないと止められない技をやるなんて、ハオくんもチャウ・シンも、ほんとにすごい。これだけじゃない。1秒だって諦めようとしなかった、イナズマジャパンも、中国代表だって、すごいんだ。
今日の試合は今までで一番なくらい感動する試合。
｢勝った…のか？｣
｢僕たちが世界に行くんだ！｣
｢ふんっ、やっとかよ｣
全員で喜べる結果になった。素直じゃないヒロトも、ほんとは嬉しいはず。
『やったな』
｢あ？あぁ…｣
戸惑いながらもヒロトはハイタッチしてくれた。
目線は外したけど。
｢つーかお前変わったよな、このゴッドストライカー様に出会ってから｣
『いや、ヒロト関係ないでしょ。敬語教えてもらったのタツヤだし』
｢なんでアイツなんだよ！｣
『普通そうじゃん！なんでヒロト？ヒロトなんて敬語使ったことない』
｢俺だってあるぜ！１回は｣
１回なんて入らないし。
でもヒロトがいたから、今が楽しいかもしれない。
『ありがとう』
｢はぁ？何がだよ｣
『なんでもいい。ありがとう』
｢頭おかしくて世界行けるか？｣
『おかしくない。これからもよろしく、ゴッドスト』
｢ゴッドストライカーだ！略すんじゃねえ！｣
『長い。だからいつもカットしてあげてるんじゃん』
｢俺はゴッドスト…｣
次はアジアだけじゃない。ほんとの世界なんだ。クラリオたちスペインも、昔スペインと戦って今はアメリカにいるらしい2人も、もしかしたらいるかもしれない。
私の実力なんて全然ないけど、それでも頑張らないと。
｢おい！聞いてんのか！｣
『聞いてない、ゴッドスト』
｢ゴッドストライカーだ！｣
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世界編メンバー
亜風炉照美
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