天女なのに歓迎されてる件について。【忍たま】

勘右衛門と昼食 ページ10

『案内しなくても大丈夫です ただ場所というか、どうやって行けるかだけ教えてもらうだけでいいので…』

「えぇ〜、いいからいいから」

『っわ、ちょっと…』

肩をおされて強制的に進まされる。
なんだか随分と無理矢理な人だな。アニメではこんな人だったか…？？
左に曲がったり何だりしていると、食堂らしきところに着いた。

『ありがとうございました！それでは』

「一緒に食べましょうよ！」

『え』

この人いくらなんでもグイグイ来過ぎでは？？何か企んどるな！！！
あれなのでは。私に警戒してて反応次第で……とかいう感じで試しているんだろどうせ。

「ほらほら、早くしないと混んじゃいますよ？
AランチとBランチ、どっちにします？」

Aランチは麻婆豆腐定食、Bランチはカレーライス定食。う〜んめちゃくちゃ外国。
今日は日本食なしなのね。ちなみにデザートは同じく団子。おかずの数が少ない代わりにデザートが大きめとかなのかな。どっちも辛いものだし。

『そうだな…、Aランチにしようかな』

「麻婆豆腐か…豆腐…俺はBランチにするか」

麻婆豆腐、豆腐という言葉を呟いていた事から頭に久々知兵助が頭をよぎった。
豆腐、食わせられたんだな。豆腐地獄経験後かな、これ。
勘右衛門の気持ちを悟って列に並ぶ。あ、いつかお手伝いしたいな。忍術学園に今日から住まわせてもらうことになるんだし。

「あら、Aちゃん！初めまして！」

『今日からお世話になります』

食堂のおばちゃんが愛想のいい笑みを浮かべた。
食堂のおばちゃん、優しそうだよね。残したときは般若のようだけど。

麻婆豆腐定食を手に持ち、どこに座ろうか迷っていると、勘右衛門が俺と食べること忘れてません？と声をかける。忘れるわけないですと言うが本音は忘れたフリをして別々に食いたかった。

「ほら、あそこ空いてますよ？」

そこに着いていって一緒に食べることになった。
この人、なんで私にここまで執着するんだろう。ここまで来ると疑いまくってしまう。ただ仲良くしたいだけだったら申し訳ないけど。

『いただきます』

レンゲで麻婆豆腐を掬い一口食べる。
…うんま。美味すぎる。辛すぎずのピリ辛。旨辛だ。私は辛いのがそこまで得意ではないのでこれは助かる。
ご飯も一口。程よい甘みにもちもちのお米。少し麻婆豆腐の後味が残ってるものの、よくお米の味の良さが伝わった。

『美味しい…』

おばちゃんの料理美味しいですよねと勘右衛門が同感する。
尊敬しかできない。

グイグイ来過ぎて逆に怪しい→←唐突すぎる

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