茨の王の妹です。 (ページ8)

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日は変わり、Aとマレウス、リリアは学園長室へ訪れていた。

リリ「クロウリーよ、邪魔するぞい!!!」

ノックもせずに当然の様な顔でズカズカと学園長室に入る兄達を見て、Aは会った事もない学園長の統治力に不安を覚えるばかりだ。

クロ「ドラコニアくんにヴァンルージュくん!?もー!!!何なんですかいきなり!!入るならノックぐらいして下さいよ!!!」

リリ「まあまあ、今日はお主にちと頼みがあっての」

クロ「頼み…？」

マレ「この子を、僕たちと共に居させてやって欲しい」

クロ「!?君は＿＿」

A「A・ドラコニア。

えと……お兄様達が通う学校って、どんなものか気になったから来たけど、結構気にいっちゃって。

ここに居たいなって思ったのだけれど」

嘘の言葉を並べるAを見て地味に笑みをこぼすリリア。

クロ「うーん、、そんな特別扱いをするのは、、でも聞く限りAさんはドラコニア家…王族…………そうですね、、
生徒じゃなければ、、、いいですよ、私優しいので！」

A「チョロい…お兄様、大丈夫なのこんな人が学園長で」

マレ「クロウリーのこれはもうどうしようもないんだ」

クロ「ちょっと!?酷いこと言わないで下さいよ!!

ゴホン、取り敢えず、そういうことで。Aさんは授業の時間帯はディアソムニアや図書室など適当な場所で過ごして居て下さい。あまり目立つことはしない様に！」

Aは一瞬寂しそうな顔をしたがすぐに笑顔を浮かべて言った。

A「分かったわ、ありがとう、、学園長」

＿＿＿＿＿＿＿＿
夜、Aは一人で監督生に会いに行った。

監「あ、この前の。貴女の事何て呼ぼう」

A「…友達みたいに呼んで欲しい。Aちゃんとか、なんてね」

監「じゃあAちゃんで。

それで、この前のカードのお返事なんだけど」

それを聞いたAは、そういえば人の子にカード渡したななんてのんびり考えていた。

監「自分は、ひとりぼっちには感じてないかな。。
マブたちに、優しい先輩達だっているから。

Aちゃんはどうしてあんな事聞いたの？」

A「ううん、特に意味は無いの。

……ねえ人の子、もし私と友達になれって言ったら、貴方はどうする？」

監「へ？」

A「ううん、いいえ、何でも無いわ。忘れて。」
そして彼女は消えて行った。

監「Aちゃん、、よくわからない人だな」
＿＿
私には一人が似合う、なんて冷たいAの思いは闇夜に溶けていった。