茨の王の妹です。 (ページ6)

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～ディアソムニア寮談話室～

「「いただきます」」

5人で囲む食卓。

たまに城でやるパーティーよりも規模こそ本当に小さいが、それ以上の楽しさや満足感をAは感じていた。

A「…この料理美味しいわね、誰が作ったの？」

シル「俺です。

お口に合ったのなら何よりです、、、」

そういうシルバーの目は何処か遠い方向を向いている。

リリ「わしも手伝おうとしたんじゃがな～、シルバー達に止められてしもうて。今日は振舞われる側にさせてもろうた。

今度お礼に何か作ってやるからな～！」

A達はとてつも無く微妙な笑みをこぼした。

何せ今さらっと殺害予告されたのだから。

A「……………………そう、

楽しみ、に、してるわ……

……所でお兄様、おばあさまへは何と伝えるの？
学園長にも挨拶しに行かなきゃ」

マレ「ああ、その事なんだが……」

マレウスは重々しく口を開いた。

マレ「許可は取るには取れた、だがおばあさまは大層お怒りだ、、

『庭を散歩しているだけだと思っていたら夕餉の時間になっても戻って来ない、時間という簡単な事も守れないほどに甘やかして育てた覚えは無い』

『城を抜け出した!?有り得ない!!一国の姫だという自覚が無さすぎる!!』

『私は忙しいと、Aも知っているだろうに…』

との事だ。

おばあさまを思っての行動だ、といくつか具体例(半分嘘)を挙げたら

『…分かったよ！
ただ、1ヶ月に一回は絶対に城に帰って来る事』

とおっしゃっていた。

…一応許可は貰えたが、半分は忙しかったから雑に扱っただけかもな」

長々しい説明の後、Aは顔を歪めた。

A「城に帰ったらお説教コースじゃない。

嫌だわ、怒ったおばあさま怖いのに。」

リリ「きっとAを心配して怒ってるんだと、わしは思うぞ?」

セベ「そうです、
…それに、仮にでも許可は頂いたのでしょう?僕達と一緒に居られるじゃありませんか」

彼女はまだあまり納得して居ない面持ちだったが、

A「……そうね、有難うお兄様」

マレ「ああ」

気を取り直してご飯の続きをしようとすれば、彼女の視界にスヤスヤと眠るシルバーが映る。

A「シルバーはいつでも眠るわね、大事な話してたのに…
仕方がない事は良く分かってるんだけどちょっと羨ましいわ」

セベ「貴様また寝て…起きろシルバーァァァ!!!」

A(なんやかんやで楽しい食事時間になった…気がする。
明日学園長に会いに行かないと)