妖界ナビ・ルナ～私は伝説の子～ (ページ26)

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第１.２１話　伝説の子の登場ページ26

スネリは一撃で飛ばされてしまった。

「俺をなめるなよ。邪魔者は消えろ」

かまちがスネリに攻撃仕掛けた、その時……

「ッやめて!!」

かまちがその声に振り向くと、
そこにはAが立っていた。傷ついたもっけを抱いて。

「……スネリにさわらないで」

「やっとおでましですか。A様、お待ちしていましたよ」

「……彼女を返しなさい?」

妙に下から持ち上げられたかのような物言いに、
私は悪乗りして言葉を返していた。

初めて遭遇するこの状況に、緊張しているはずなのに。

「何度言ったらわかる。悠久の玉のありかを教えろ。
……その情報と引き換えだ」

「私は知らないといっているでしょう。本当の事よ」

「ならば仕方がない。用のないこいつを始末するまでだ」

女の子の姿が目に入った。

「──その子に手は出させない!!」

「ハハハ……。お前になにが出来る俺の刃もかわせないのだろう」

シュ、シュ、シュ

また、あの風を切る音だ。
……確実に、私を狙っている。

シャーー

「っ……!! (やられるっ!)」

ジャキッ

「も……もっけ!!」

私のかわりに攻撃されたもっけに駆け寄り、
胸に手を当ててみると、心臓が規則正しく動いているので、

ほっとした……ものの、キズは深い。

いつのまにかチョーカーが首からはずれ、第３の目が目覚めた。
落ちたチョーカーを拾い、ポニーテールにして束ねるとかまちが、

「ほう……やっぱりお前が伝説の子。
やっと姿をあらわしたな。まさかその目を持っているとは」

「……その子を返しなさい。悠久の玉の場所は言います」

嘘は得意だ。
もっとも、ついたことは一度もなかったが。

「いや、まず俺のもとへこい。お前に俺の手が
届く近さまでにだ。そして、お前から先に場所を言え」

「…………」

私はかまちのもとへ歩いていき、手の届く所までくると言った。

「悠久の玉は、西の方角……」

とデタラメを行ったら、かまちの腕が少しゆるんだ。

私は今だと思い、すばやく動き、彼女を助け出す。
思ったより重くてくらっときたが……否、これは失礼か。

「なにっ!? ……くっ、俺を騙したな。そうか、わかった。
お前を生かしでおこうと思ったのが、そもそもの間違いだった」

「……私の言葉を信じようとしたのも、ね」

スタッと着地すると、
ふと感じた安心に小さな笑みを浮かべた。

──だが、ここからだ。