２２４羽 ページ32
牛島の一発目のサーブがネットに当たり、そのまま烏野のコートに落ちる。
――あと１点で、試合が終わる。
後衛の３人がふーッ、と息を吐いて、飛んでくるボールに構えた。
――放たれたサーブは
「西谷ァァァ！！」
西谷によって上げられた。
それでもやはり強烈なサーブ。あげただけで上等だが、そのボールは白鳥沢のチャンスボールとなる。
「チャンスボール！」
山形から白布へつながれる。
白布があげて先は大平。そこへ月島と影山の2枚のブロックが飛ぶ。
2人の手のひらが交差する形でボールをブロックし、そのボールは白布の手に当たってはじけた。
これでマッチポイントを逃れ、デュースになったわけだ。
・
・
相手のブロックアウトにより1点取り返し、マッチポイント。
そんな状況下で影山のサーブから始まった試合。影山の強烈なサーブに備えた白鳥沢を裏切るように、影山は弱く打った。
ぎりぎり拾われたが、チャンスボールになる。
ボールが影山の頭上へ上がった瞬間、日向は左サイドに走り、そこから更に右サイドへ走った。
「(飛雄、フォーム崩れてる……。天童先輩に読まれてる上に、このセットアップ)」
――届かない。
右に流れた日向の体と裏腹に、そのボールは日向の左側で止まる。
落ちる。
誰もがそう思ったそのボールを、日向は左手で触ってネットの向こう側へ入れた。
ポン、と落ちるボールの音と2回なった笛の音。それが烏野がセットを制した証拠であった。
「(残るはファイナルセット……。)」
・
「ファイナルセット。白石とも相談した結果、スターティングは菅原で行こうと思う。」
烏養の言葉を聞いてあからさまに悔しそうな顔をする影山にAは苦笑する。
と、次に目を向けた菅原に固まった。
左拳を右手で覆い、震えている。
――どうしたものか。気の利いたことはできないものか。
そう思っていると、ふと観客席の清水に目が言った。
清水は菅原を指差し、自らの右手で握り拳を作り、左こぶしでそれを覆った。
――それすなわち。
「(こういうことかな。)」
Aは菅原の手を両手で包んだ。
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蘭(プロフ) - 雨音が響いていますね切ないっ！ (2020年5月20日 19時) (
レス) id: 6b8ac95e5a (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 228羽から239羽になっています その後も240羽〜になっています (2019年7月28日 17時) (レス) id: 429426fee2 (このIDを非表示/違反報告)
kusareneko11(プロフ) - 天童の童が道になってますよ (2018年1月23日 21時) (レス) id: 82b0fa55d3 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - Kitty*.。さん» 貴方様のコメントを受けて「可笑しいのか！？」と思って調べたところ真骨頂が正解でありました…！申し訳ないです！真骨頂の意味は最もいい状態みたいな感じです！ (2016年12月29日 11時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
Kitty*.。(プロフ) - 216羽に最骨頂という言葉が出てきましたが、意味を教えてください (2016年12月27日 20時) (レス) id: 73d00c2580 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年10月8日 22時
