【ハイキュー！！】白鳥から烏へ ＜part5＞

２０７羽 ページ13

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「若利クーン、烏野の10番と知り合いー？」
「道であった。」
「道ィ？」
「俺を倒して全国へ行くといっていた。」
「道で！？」
「いや、道ではなく……。」



そこまで天童と牛島が会話して、思い出したように白布が呟く。



「そういえば牛島さん、部外者を校内に入れて怒られてましたね。」
「おっもしれぇー！烏野の10番！だから気に入ったんだ！」
「いいや……嫌いだ。」



天童の言葉に咄嗟に反応した牛島が低い声で天童の言葉を否定して見せた。思わず天童も「え？」と不思議そうに間抜け面を見せる。



「根拠のない自身は嫌いだ。……無駄な道を歩む者の思考も理解できん。」



威圧感を放ちながら低い声で言う牛島。本人は無意識なのだろうが、その目線が烏野にいるAにいっていることには、おそらく五色以外のメンバー全員が気づいたことだろう。



「おろろろー？……ますます珍しい。若利クンにそんなこと言わせるなんて、なーんか楽しませてくれそう。俺も頑張っちゃおーっと。」




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五色のサーブから試合が再開する。そのサーブトスを見てAは直感した。



「(アイツ、ホントの今日調子よすぎるんじゃない？……まあでも、こっちだって。)」



完璧だった五色のサーブを澤村が見事に拾う。影山が落下地点に立ち、構えると、スパイカーが4人同時に動き出した。――シンクロ攻撃だ。

その攻撃は白鳥沢を撹乱した結果、澤村にあがる。放たれたスパイクは山形の腕に当たってはじけ飛んだ。



「っしゃ！」
「ナイスキー澤村さんっ！」



Aはこの攻撃が綺麗に決まったことで密かに確信する。




「(うちだって総合力じゃ劣ってない。)」




――まだまだ試合はここからなのだ、と。



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