２５４羽 ページ5
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そしてユースの練習が始まった。流石は全国から召集されている高校生の代表。レベルも高ければメニューも過酷だ。
「白石、ビブス用意してからボール拾い。終わったら得点つけながらスパイク決定率とレシーブ成功率つけてくれ。個々にな。」
「は、はい！」
それだけあってマネージャーに求められる仕事もハードである。やり甲斐はある。忙しくはあるが楽しいし、やはりレベルの高い人物となるとデータを取るのも面白い。
……けれど、Aの思考には別のことが入っていた。
「(蛍上手くやってるかな……っていうかまず誰が選抜されたんだろ。工は多分いるとして……百沢くんとか？背高いし伸びしろあるよね……。あと国見くんと金田一くんもレベル高いし、)」
「白石、得点入ってない！」
「っ、すみません！」
宮城県合宿のことが気になって仕方がない。仕事にも手がつかない。
「(……日向はどうしてるんだろう。大人しく留守番するとは思えないけど……乗り込んでたりして？いやいや、まさかね。)」
気づけば脳内を埋め尽くすのは日向や月島のこと。目の前で行われているゲーム形式の練習さえ目に留まらない。全国3本の指にはいるサクサが今、目の前でプレーしているというのに。
そして、やっと気づいた。
「(私、こっちじゃない。)」
悩みに悩み、規模と経験値のために決めたこの合宿。けれどどうやら自分が居るべきはこちらではなかったらしい。
――戻ろう、宮城に。
Aの中で何かが冷めて、すっとその決心が下された。
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「すみません……せっかくのお誘いなのに。」
練習終わり。Aはコーチと監督に頭を下げていた。それに対して監督の男は気前よく笑って、「いいさ。自分で決めたことなら。」と告げる。その笑顔にAはもう一度頭を下げた。
「飛雄、ごめん。」
「……別に。」
少し下に目線をそらす影山。やはり親しい人物が居なくなるのは少し心寂しいのか、その表情は寂しそうだった。
「頑張って。飛雄ならこの中でもやっていける。今日の練習見て思ったよ。」
「……当たり前だ。」
影山に別れを告げて、足早に駅へ向かった。
「帰ったぞ、あいつ。」
「マジでこの合宿捨てた……。」
「余裕だな、白鳥……。」
「くそ、俺の目の保養が……！！」
「俺達のオアシス……！」
選手達の間で様々な言葉が交わされる。それと同調するように、「あほやなー。」と、宮は見えなくなったAに目を細めた。
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さりあ(プロフ) - 古森くんと佐久早くんの番外編のお話がちょっと見当たらないのですが番外編part2にありますか？？お話がすごい気になります！！ (2021年7月31日 1時) (
レス) id: bfe73c86d0 (このIDを非表示/違反報告)
柿の種梅しそ味(プロフ) - すみません。なんか…話数違いません？なんか重なってる… (2019年12月23日 16時) (レス) id: c64161dde0 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - ざらめ煎餅さん» とーっても嬉しいお言葉ありがとうございます！面白いだなんて畏れ多い…！凄く励みになります…！御期待、応援に添えるよう精一杯頑張らせていただきますので、どうぞこれからもご愛読いただければ幸いです(*´ω｀) (2017年4月2日 20時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - tenipuri3rdさん» やっと続きを更新できます･･･！お待ちいただいてありがとうございました！楽しみにしていただけているようでなによりです(*´ω｀) 恋愛のほうは正直行き当たりばったりですのでなにもかもが未定ですｗそれでもこれからも楽しみにしていただければ幸いです！ (2017年4月2日 20時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
ざらめ煎餅 - すっごく面白いです。更新頑張って下さい(｀_´)ゞ (2017年3月31日 1時) (レス) id: 233c1dd62c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年12月23日 21時
