漆黒を纏う少女【REBORN】 (ページ25)

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021　コミュニケーション能力ページ25

これは、彼女達にボンゴレ十代目の護衛という任務を与える前のお話。

イタリアにいた頃の話。

A、姫亜薇、飛向がまだあって間もなかった頃はお互い殺気がすごい出ていた。

他の守護者はAよりは年上が故、そのようなことはなく仲良く任務にも同行していたが、この三人は、仲良くしようにも会うたび、姫亜薇と飛向は花火をバチバチさせ、Aは殆ど喋らなかった。その時に三人一緒の任務(？)否、町の見回りをお願いした。そしたら＿＿＿＿＿＿＿＿

「なんでなのですっ！？この私がなぜこの馬鹿な男と見回りをっ！？」

「そんなことお前に言われたくねぇよ！！三人なんだからいいだろうが！！」

姫亜薇が少し声を荒げ、飛向を睨むと、案の定二人が喧嘩し始めた。

「二人とも落ち着いてくださいっ！」

幼さの残る声が部屋に響いた

「このばぁか！！ボスが困ってるじゃないっ！！」

「それはお前が悪いんだよっ！！はぁぁ～なんで、こんな奴とやらなきゃならないんだ」

姫亜薇が反抗しようとしたき、何にも知らなさそうなAが二人に冷たく言い放った。

「……もうやめたら？さぁ、そんな言い合いしてる暇があれば言われたことをこなすんじゃないの？これ以上、あの方を困らせるなら、守護者失格じゃないのでは？」

喧嘩をしていた二人もこの言葉を言われたら、Aには何にも言えないのだろう。

そして何分かして三人は見回りへと行ったのだった。

「ね、ねぇ。貴女、名前は……？」

今さっき飛向と言い争ってた姫亜薇が怯えたようにAに聞いてきた。

いくらファミリーといえど、名前は皆が皆知っている筈もないからだ。

Aはクスッと笑った後、今さっきの声からは想像できないほどひどく優しい声で自分の名を教えた。

「A。雪闇A。確か…貴女は月野姫亜薇さんでしょ？違ったかしら？」

「な、なな、なんで知ってるの～！？雪闇さんってすごいのねっ！」

「ふふ…それと、さんはいらないわ。Aでいいわ…」

飛向もこれには驚きを隠せなかった。
あんまり喋ったことないのに自分が喧嘩してた相手のフルネームがいるとは。

「も、もしかしてだが、俺の名前も知ってたりするのか！？」

「ええ、もちろん、紅嵐飛向さんでしょう？さっ、いきましょ？」

二人は同時にうなづいて、Aと話しながら言われた任務をやり遂げる一歩手前で、互いのコミュ力以外の戦闘力を知ることになるとは思ってもみないことだった