私立敵育成高等専門学校【ヒロアカ】【本編】 (ページ21)

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【夜霞零/オシヒカリ】ページ21

ﾁﾞｬｶﾁﾞｬｶﾁﾞｬﾝ､ﾁﾞｬｶﾁﾞｬｶﾁﾞｬﾝ

少し陰気臭めの部屋に陽気なアラームが鳴り響く。

「るせーな、もぉ。」

この部屋の主の1人である夜霞零はスマホのアラームを止めた。

もう1人の主である蓮雪はのんはもう出ているらしい。

「あ、今何時だ？…まだ寝れるな。」

彼女は基本7時起き。でも今日はまだ6時30分なのだ。あと30分も(しか)寝れるではないか。

ただでさえ夜型である零。7時に起きるのには特に理由は無いが、とてもしんどいらしい。

一匹狼の零だが、ご飯は皆と一緒に食べる。だがしかし、会話は無い。

「あちぃし、あかるい…」

そう、零の個性の主要である絶対零度は勿論、サブ的存在である結晶も。なんなら全く系統の違う夜灯(ネオン)も零の性格に影響されてか、明るく暖かいところが苦手なのだ。

「水、水。冷たい水を。喉乾いてんじゃん。」

まるで無人島に漂流したかのように水を求めている。

彼女は水道水は飲まない。ミネラルウォーター派だ。こう見えて育ちがいいのかもしれない。

ｺﾞｸｺﾞｸｺﾞｸ

「ぷはぁ、うめぇ。…やっぱ昨日、外出てストレス発散でもした方が良かったか？」

そう、零は気づいたのだ。隈が出ていることを。

一応気にしているのだ。同級生からからかわれた時の対処が面倒臭いから。

いわゆる一匹狼には軽口を叩かれるのさえ、面倒臭い。

ﾋﾟｺﾝ

彼女のインストールしているアプリから通知が届いた。

朝に関するイベントの通知だ。今日から1ヶ月間、午前5時～午前9時までの1日1回イベント。

…もしかしたらゲーマーなのかもしれない。

「…起きといてイベント走るか…」

これは零の少しいつもと違う(イレギュラーな)朝の出来事であった。