美しき魔女の魔法の言葉 ページ11
レト「それでさ、うちの猫が――――」
『ふふっ、可愛い』
キヨ「いいなー……俺も猫欲しいわぁ」
でも。
いつだって、桜木先輩が笑みを向けるのは香坂先輩だった。
キヨ「えっ、めっちゃ先輩の猫可愛いじゃないすか！！ 今度見てみたいわ」
レト「ええよ！ 今度うちにおいで？ 家教えたるわ」
キヨ「いいんすかっ！？ やった！」
レト「あ、もう敬語なんてええよｗ 先輩付けもなしっ！ Aと同じく、レトルトって呼んでな」
キヨ「えっ、まじで！？ じゃあレトさんって呼ぶわ！」
レト「俺はなんて呼べばええか？」
キヨ「キヨって呼んでくれると嬉しいわｗ あ、桜木先輩もそう呼んでください！」
『……まぁ、気が向いたら』
俺が距離を縮められるのは、レトさんばかりで。
それはそれで、嬉しいんだけど……やっぱり。
『……』
レト「おっ、A、嫉妬してるん？」
寡黙気味の桜木先輩に、香坂先輩が聞く。
冗談を言い合える関係って……なんて羨ましいんだろう。
『……あっ、いえ。ちょっと考え事してただけ』
キヨ「嫉妬ってとこにはツッコまないんすかｗ」
『うーん……そうね。ちょっと嫉妬した……かも』
そう妖艶にほほ笑む先輩に、目を奪われて。心を奪われて。
レト「おっ、どっちに嫉妬したん？ｗ」
楽し気に聞く香坂先輩に対して、俺は何故かドキドキしていた。
どうしよう、もしレトさんに嫉妬したって言われたら。
……そんなこと、言われるわけないのに。
『ふふっ、冗談よ。なんで私が二人に嫉妬しなきゃいけないの』
尤もだ。でも。
おかしそうに笑う桜木先輩の、一つ一つの仕草が本当に愛おしかった。
レト「まぁた男からかったなぁ？」
『からかってないわよ。あっ……私、家こっちだから。じゃあまたね。キヨ』
T字路に来ると桜木先輩はさっと離れ、俺の方向を見た。
キヨ「えっ……」
俺、だけを見てくれた。
俺だけに、声をかけてくれた。
キヨって呼んでくれた……。
キヨ「おうっ！ また明日、先輩っ！！」
レト「ちょ、A俺は〜？？」
『レトルトはLINEでいつでも話せるでしょう？』
でも、レトさんはやっぱり俺を上回っていた。
そして彼女の後姿が見えなくなると、レトさんが口を開いた。
レト「可愛いやろ、A」
キヨ「えっ……」
レト「あげへんで？ キヨ君には」
どうやらこの先輩、俺の想いに気づいていたらしい。
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hiroakannna(プロフ) - お初…です。とても面白いので続きが見たいです…お願いします。これからも頑張ってください！ (2019年10月14日 9時) (
レス) id: b2ab9312eb (このIDを非表示/違反報告)
。*:゜☆Chamomile☆゜:*。(プロフ) - もちうさぎさん» あぁぁりがとおぉぉございまぁぁす！（大声）そう言っていただけて、嬉しすぎて発狂しました（（頑張ります(｀･ω･´) (2019年1月13日 8時) (レス) id: 865a12b3ea (このIDを非表示/違反報告)
もちうさぎ - とても面白かったです！！すんごい設定が私好みで……頑張ってください^^ (2019年1月12日 22時) (レス) id: 5eea963876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。*:゜☆Chamomile☆゜:*。 | 作成日時：2019年1月3日 16時
