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宣戦布告 ページ9

俺は怒りに任せ、机をバァン!と叩いた。



――――――――俺は、逃げた。

あれ以上あの場にいると、自分のいろんな感情が抑えられなくなりそうで。



桜木先輩は、冗談、なんて言っていたけど。満更でもなさそうな香坂先輩。

そして、誰にも見せることのない表情。

それはやっぱり、昔から馴染み深い人にしか見せないのだろうか。

……いわゆる、幼馴染補正ってやつ??

んだよ、俺じゃあ敵わねぇのかよ……。

そんな”嫉妬”と。



桜木先輩は、表情豊かで全くオーラが違った。

普段からこうやってたら、更にモテるだろうに……なんて考えてしまう。

同時に、ふわっと効果音がつくような笑顔は、手を伸ばしても届かないものだと悟った。

めちゃくちゃ可愛い。

その瞳を、俺だけに向けてほしい。

そんな”独占欲”と”愛しさ”と。



キヨ「はぁ……」



溢れる溜息。

こんなに人を好きになったことはなかった。

正直、俺は恋愛には慣れている方だと思う。

今までも何度か経験したことはあったが、それは全部遊びにすぎなかった。

でも、今回のは今までとは明らかに違う。

なんつーの? 一目惚れだし、もう深く依存してる気がするし。

こんな感情バレたら、きっと先輩に嫌われる。



でも、それ以上に。



貴女を、俺のものにしたい。

例え香坂先輩と付き合っていたとしても。



最終的に、俺が。



”貴方の彼女、奪います”



そのためには、生徒会の加入なんて。

願ったり叶ったりだ。

めんどくさいとは思ってる。でも、彼女がいるなら入らない理由にはならない。

この問題は、即決だ。



……。



一つ不安が解消されたかと思うと、急に睡魔が襲ってきた。

うーん、女共はまだ玄関で出待ちしてるっぽいし、ちょっと寝てくか。



俺の意識は、いとも簡単に飛んでった。















『……』



一人の少女は鍵を手に、廊下を歩いていた。

すると目に入ったのは、”一年二組”と書かれた教室の人影。

初日からとんだ馬鹿もいるものね、と思い教室に入ってみると。



「すぅ……」



一人の少年が、寝息を立てていた。

その少年の整った寝顔に、思わず目を奪われて。

少女は少年の髪を、そっと撫でた。



そして、息を吸ったかと思うと。



『何時まで寝ているのかしら?』



教室内に、少女の声が響いた。

その声は、ついさっきの生徒会室での声とは打って変わって、別人のようだった。

高鳴る期待→←聞き耳、秘密



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hiroakannna(プロフ) - お初…です。とても面白いので続きが見たいです…お願いします。これからも頑張ってください! (2019年10月14日 9時) (レス) id: b2ab9312eb (このIDを非表示/違反報告)
。*:゜☆Chamomile☆゜:*。(プロフ) - もちうさぎさん» あぁぁりがとおぉぉございまぁぁす!(大声)そう言っていただけて、嬉しすぎて発狂しました((頑張ります(`・ω・´) (2019年1月13日 8時) (レス) id: 865a12b3ea (このIDを非表示/違反報告)
もちうさぎ - とても面白かったです!!すんごい設定が私好みで……頑張ってください^^ (2019年1月12日 22時) (レス) id: 5eea963876 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:。*:゜☆Chamomile☆゜:*。 | 作成日時:2019年1月3日 16時

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