舞台裏にて ページ21
――時は先日、一星兄弟をオリオンから解放すると全員で決めたあの日まで遡る。
野坂は、今回の作戦の大まかな概要を御剣に明かしていた。
それを全て聞いた上での御剣の表情はどう見ても賛成しているとは言えず、殺気とも取れるようなオーラすら発していた。
｢……野坂、それ、本気で言ってる？｣
それに怯むことなく淡々と肯定した野坂に、彼女は珍しく声を荒らげていた。
｢ふざけんなよ、それで本当に取り返しのつかないことになったらどうするつもりだ…!!
もし本当に2人が怪我したら、それで一星がこっちを選択しなかったら…!!｣
御剣の言い分は最もだった。
仮に演技であるとしても、本当に怪我を負ってしまう可能性だってある。そしてその段階が成功したとしても、一星が選択肢を違えたら……その先に待つのは、取り返しのつかない結末だけである。
……そもそも野坂が前述の2人の内に風丸を含めた時点で、御剣は既に切れていた。
｢"そう"ならないように、
｢……は？｣
――それから少し時間を進め、今度はラフプレー対策特訓の日へ。
野坂はこの時一度、風丸と吹雪を呼び出した。
勿論用件がある上で呼び出していはいるのだが、サウジアラビア戦でのキープレイヤーをこの2人である、と一星をミスリードすることを目的としたものでもある。
全体特訓の後、呼び出された風丸、吹雪は再び屋内グラウンドに足を踏み入れていた。
2人を待ち構えていたのは、呼び出した張本人である野坂、その隣に常に控える西蔭、何故か鍋奉行をしている趙金雲とその子分である李小文、そして、野坂と共謀している御剣であった。
｢やっぱり
｢
至極不機嫌そうに腕を組んで待機している御剣に何かあったなこれ、と苦笑いを浮かべていた風丸なのであった。
｢……今回2人には、ラフプレーを受けた時に"怪我をしたフリ"をして欲しいのです。｣
｢｢怪我をしたフリ？｣｣
風丸と吹雪の声がぴったり重なった。
それを想定内だと言うように、野坂は詳細を簡潔に説明した。
次のサウジアラビア戦で、で一星の罪悪感を煽りそのペースを乱す。そして、彼の本音を引き出す一要因として、この策は不可欠である。
実に単純ではあるが、だからこそ――目の前の出来事は真実として捉えられやすい――故に、効果的であった。
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moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2022年2月19日 19時) (
レス) @page50 id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - 御剣さん誕生日おめでとうございます！こんなにログイン出来ないの悔しいって思ったの初めてかもしれない…これからもずっとゆきさんと御剣さんを応援しています！！ (2019年6月14日 16時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
Rin?^^*(プロフ) - 御剣さん本当に好きです！この先の展開も予想がつかずいつも楽しみにしています！更新待ってます、頑張って下さい！ (2019年6月9日 21時) (レス) id: ed59144b66 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ろーださん» へァ?!!!!!!!本当ですか……?!!!うちの子が人様のご縁になるとは……!!こちらこそうちの子を出会いのきっかけにして頂いて、ありがとうございます!! (2019年4月19日 17時) (レス) id: 05b431dc35 (このIDを非表示/違反報告)
ろーだ(プロフ) - 聞いてください、ゆきさん！御剣さんの話題で友達ができました！これも、御剣さんの生みの親であるゆきさんのお陰です！！これからも、更新頑張ってください！！！ (2019年4月19日 15時) (レス) id: b040f787bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2019年2月13日 20時
