碧色の瞳の想い人

３話 ページ4

そんなこんなで、水無月。
　
　 『盗人雨』そんな言葉が似合う雨の日。

　 私は、朝から友人に怒られた。耳が痛い…

香菜「やってみようかな…。て言ってから２ヶ月経ったのよ？

　 何時になったら探しに行くのよ。

　 ていうか、いる場所分かってるんだからさっさと行きなさい！

　 何時になっても変わらないよ？

　 兎に角、早く覚悟決めちゃいなさい。」

　 だって仕方ないじゃないか。

　 何年も経ってるのに、今更もう一度告白するなんて…

　 絶対、図々しい奴だと思われる。

　 でも、言いたいのは山々。

　 香菜からは、十分に綺麗になったと言われたが、

　 彼の気持ちが変わらないのなら言いに行っても無駄。

　 ましてや、彼女がいるなんてことがあったらきっと私は二度、

　 立ち直れない気がする。

　 そう考えると、だんだん不安になって来てしまい、今に至る。

香菜「どうせ、何年も経ってるのに、今更もう一度告白するなんて
　
　 図々しい…なんて思ってるんでしょ？」

　 なんで分かったの? もしや顔に出てたとか…と聞くと、

香菜「何年付き合ってると思ってるの?

　 考えてることくらい分かるよ。幼馴染を舐めんなよ。」

　 あはは…そうだった。昔から、香菜って鋭いから隠し事出来ないんだよな…

A「じゃあ、どうすれば良いと思う?」

　 そう聞いたら、『後は自分で考えて。』そうきっぱりと言われてしまった。

　 もう思い切って、明日行ってみようかな。なんて、冗談混じりで言ったら、

　 『当たってこーい!』と言われてしまった。

　 仕方ない、明日武装探偵社に行ってみよう。

　 ぶつかってしまったお詫びもかねて。








　




　※盗人雨＝音もなく静かに降雨のこと
　 盗人の「抜き足忍び足」からきた言葉

番外編 「お勉強会」→←２話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す