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「はい。きり丸くんが私に貸してくれた本の中に薬草図鑑があって、それを読んでみたらすごく面白いなって…」
「へえ！」
伊作さんは目を輝かせた。
「伊作先輩、Aさんに薬草を見せてあげることはできますか？」
「もちろん！」
乱太郎くんの問いに、二つ返事で伊作さんは了承した。
「仕分け作業なら見せるのにちょうど良いね。もしかしたら不運じゃなかったかも」
楽しげな伊作さんにつられてか、他のみんなも笑顔だ。
「とりあえず今出てる分なら…Aちゃん、こっちに来て」
手招きされて私は伊作さんの隣に座る。
「薬草ってひと口に言っても、その効能は様々で、加工の仕方によって変わったりもするんだ」
「…その植物の部位によっても変わるみたいですね？」
「そうそう。例えば葉は薬になるけど、茎は毒になるとかね。だから扱いには十分気をつけなきゃいけない」
私はうん、と頷いた。
毒。
私はここで毒を探すのだ。
「まずは…これはヨモギ」
伊作さんは目の前から葉をひとつ摘んで、私に見せた。
「止血に使うから血止め草なんて呼び方もある。
ヨモギの葉って止血以外にも体をあたためる効果があったり、貧血の予防もできたりしてたくさん役に立つんだ。よもぎ餅とか美味しく食べれちゃうしね」
へえ、と保健委員が関心の声を漏らす。
「けどトリカブトっていう毒を持った花の葉とよく似てるから注意が必要だよ」
(トリカブトか…)
「トリカブトの毒は体に回るのが早くて、少しの量でも死に至ることがある危険な植物なんだ」
私が読んでいた本は薬になるものについて詳しく書かれていて、毒に関することは注意書き程度だったからこうして教えてもらえるのはありがたい。
(…覚えておこう)
続いて伊作さんはヨモギの緑の葉を脇に置いていた籠に入れ、今度は白い花のついたものを手に取った。
「こっちはドクダミ。これもいろんな効能があって、傷や火傷に使うよ。毒消しにもなって、ヨモギと同じでお茶にして美味しく飲むこともできる」
そうしてヨモギを入れたものとは別の籠にドクダミを入れる。
「次は…」
「あの」
「何かな？」
私はなるべく平静を装いながら、なんでもないフリをして伊作さんの顔を見た。
「私がここにいる間、私に保健委員会のお手伝いをさせて頂けませんか」
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ゆっちー(プロフ) - 加糖雪さん» フォロバありがとうございます！こちらこそよろしくお願いします！無理のない範囲で更新頑張ってくださいね！応援しております、、！ (2021年7月12日 1時) (
レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - ゆっちーさん» ゆっちーさんコメントありがとうございます！長々と続いてしまっていますが楽しんで頂けてとても嬉しいです´ `*Twitterのフォローもありがとうございます！フォロバさせていただいたんですが、間違いがないか確認して頂けたら幸いです汗 今後もよろしくお願いします…！ (2021年7月11日 23時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！伊作先輩と食満先輩が好きすぎてもう辛い、、、夢主ちゃんの感じもどストライクで見ててもう楽しすぎます！これからも頑張ってくださいね！そして勝手ながらTwitterフォローさせていただきました、、、！ (2021年7月11日 6時) (レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加糖 雪 | 作成日時：2021年7月2日 0時
