検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:27,764 hit

8 ページ36

長次さんに抱えられたまま、外から食堂の渡り廊下に上がった。

身体を降ろされていると、



「わっ、Aちゃん?!」



ちょうど食堂に向かっていたタイミングだったのか、こちらに向かってきていた伊作さんが目を丸くした。

傍に駆け寄り、私と長次さんを交互に見やっている。






「Aさん、このボールは私が」
「あっ」

長次さんは私の手からするりとボールを奪う。



「長次、な、何があったの?」
「…話している暇はない。伊作、あとは頼んだ」
「えっ?」

「長次さん、ありがとうございました…!」


(……あ、笑っ…)

私の代わりにボールを抱えた長次さんは、こちらにほんの僅かに微笑むと、しゅっと飛び立って去って行った。



その直後、すぐにバタバタと3人分の足音がこちらに近づいてくる。


「A!」


留三郎さんがこちらに叫ぶ。





伊作さんは何も言わず一歩私の前へ出て、こちらへやって来る三人との間に立った。

私を背中に隠すみたいにして。






「あれ、長次は…」

文次郎さんが長次さんの居ないことに気がつく。



小平太さんも私を見て声を上げた。

「Aがボールを持ってない!長次が持っていったな…?!」




「ちょっと皆、これは、」





「よし、長次を探すぞ!」

小平太さんが言い、渡り廊下を飛び出して行く。




「どういう、」



留三郎さんと文次郎さんも、


「「待て小平太!!」」


二人で小平太さんを追いかけるように飛び出して行った。









「……誰も話を聞かないまま行っちゃった…」



騒がしさは通り過ぎるようにどこかへ流れ、残された静けさの中伊作さんが呟く。


「…Aちゃんに事情を聞いてもいいかな」

「私にもよく分かってなくて…それでも良ければ、お昼を食べながらお話しますよ」

9→←7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
53人がお気に入り
設定タグ:忍たま , rkrn , 忍たま乱太郎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆっちー(プロフ) - 加糖雪さん» フォロバありがとうございます!こちらこそよろしくお願いします!無理のない範囲で更新頑張ってくださいね!応援しております、、! (2021年7月12日 1時) (レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - ゆっちーさん» ゆっちーさんコメントありがとうございます!長々と続いてしまっていますが楽しんで頂けてとても嬉しいです´ `*Twitterのフォローもありがとうございます!フォロバさせていただいたんですが、間違いがないか確認して頂けたら幸いです汗 今後もよろしくお願いします…! (2021年7月11日 23時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!伊作先輩と食満先輩が好きすぎてもう辛い、、、夢主ちゃんの感じもどストライクで見ててもう楽しすぎます!これからも頑張ってくださいね!そして勝手ながらTwitterフォローさせていただきました、、、! (2021年7月11日 6時) (レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:加糖 雪 | 作成日時:2021年7月2日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。