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留三郎は真剣な顔になり、おほん、とひとつ咳払いをして、
「…Aに何か考えがあってこうなっていたとして、そこには事情があるはずじゃないか？」
黙ったまま、伊作は神妙な顔でそれに大きく頷いた。
「…皆、聞いてほしいことがある」
伊作が目を伏せて、はっきりと言った。
覚悟を決めた様だった。
「…Aちゃんは、多分、死のうとしてるんだ」
一転、部屋の雰囲気が変わる。
その場が静まり返った。
伊作は顔を上げて、話し始める。
「Aちゃんがここに来て倒れたのを見た時、たしかに僕も何か変だと思ってた。
その時僕が一番に思い当たったのは、もしかしたら死ぬつもりでいるんじゃないかってことだった」
戦場で人の命を救うというのがどういうことなのか、伊作は分かった上で救っているつもりだ。
手当てして助けた人がみんな、必ずしも伊作に感謝するわけじゃないことも知っている。
息をするのを忘れたように、部屋は静かだった。
ただ伊作の言葉に耳を傾ける。
「その人に生きる意思があるかどうか…そういうのって、なんとなく分かるんだ」
伊作は苦笑した。
「違うって思いたかったけど、Aちゃんが目を覚まして、それから話を聞いたりしていくうちに確信に変わっていった」
「…じゃあ、忍術学園に来るのを急いでたのって…？」
おそるおそる留三郎が口にした。
伊作の言うことを信じてないわけじゃない。
ただその場の全員が、伊作の言うことがすとんと腑に落ちる答えのような気がして、それを確かめるのを躊躇ってしまいそうだった。
「これは想像でしかないけど…
生き延びて、でも村も家も家族もいない。どうしようもなく絶望して死ぬことを決めた。
もとは僕が助けなければそんな風に悲しむこともなかった訳で、きっと僕を恨んでる。
だから、僕へのあてつけじゃないかな」
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ゆっちー(プロフ) - 加糖雪さん» フォロバありがとうございます！こちらこそよろしくお願いします！無理のない範囲で更新頑張ってくださいね！応援しております、、！ (2021年7月12日 1時) (
レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - ゆっちーさん» ゆっちーさんコメントありがとうございます！長々と続いてしまっていますが楽しんで頂けてとても嬉しいです´ `*Twitterのフォローもありがとうございます！フォロバさせていただいたんですが、間違いがないか確認して頂けたら幸いです汗 今後もよろしくお願いします…！ (2021年7月11日 23時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！伊作先輩と食満先輩が好きすぎてもう辛い、、、夢主ちゃんの感じもどストライクで見ててもう楽しすぎます！これからも頑張ってくださいね！そして勝手ながらTwitterフォローさせていただきました、、、！ (2021年7月11日 6時) (レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加糖 雪 | 作成日時：2021年7月2日 0時
