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「おはようAちゃん」

まだ人気(ひとけ)のない食堂に続く渡り廊下を歩いていると、後ろから声をかけられ振り向く。

「おはようございます、伊作さん」

人のいない渡り廊下の真ん中で、伊作さんが立ち止まり、私もそれに合わせて立ち止まる。

昨日の学園案内で色んな忍たまと顔見知りになったものの、やはりまだ自分に向けられる好奇の眼差しが不安で、少し早めに部屋を出た。

だから人が少ないなと若干安心していたのだが、伊作さんがやって来るとは。

いや、伊作さんで良かった。




「あ…顔の…もう良いんだ」
「はい」

と、伊作さんの手が伸びてきて、私の頬に触れた。

「良かった…綺麗に治ってる」
「…」

伊作さんは微笑むと、傷のあった箇所を撫ぜてほっとしたように息をつく。


(……無意識にやっているのだろうか、この人は…)




「…何してるんだ?」

「留三郎」


伊作さんの手が頬から離れる。


「おはようございます留三郎さん」
「おお、おはよう」

「Aちゃんの顔の怪我が良くなったみたいでさ、見てたんだ」



その言葉に、留三郎さんはなんとなく不機嫌そうになった気がした。

「……そうか」

こころなしか低い声をして、ずいっと私の顔を覗き込む。

その距離は少し動けば額と額がぶつかりそうな程。ちょっと近い。

留三郎さんは私が昨日まで布をあてていた箇所を順番に見て、それから瞳を覗き込んでくる。



「本当だ。治ったんだな」



そのまま優しく微笑み、顔を引っ込めると姿勢を正した。


(この人も無意識にやってるのだろうか……)

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作品ジャンル:アニメ
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ゆっちー(プロフ) - 加糖雪さん» フォロバありがとうございます!こちらこそよろしくお願いします!無理のない範囲で更新頑張ってくださいね!応援しております、、! (2021年7月12日 1時) (レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - ゆっちーさん» ゆっちーさんコメントありがとうございます!長々と続いてしまっていますが楽しんで頂けてとても嬉しいです´ `*Twitterのフォローもありがとうございます!フォロバさせていただいたんですが、間違いがないか確認して頂けたら幸いです汗 今後もよろしくお願いします…! (2021年7月11日 23時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!伊作先輩と食満先輩が好きすぎてもう辛い、、、夢主ちゃんの感じもどストライクで見ててもう楽しすぎます!これからも頑張ってくださいね!そして勝手ながらTwitterフォローさせていただきました、、、! (2021年7月11日 6時) (レス) id: 075c250024 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:加糖 雪 | 作成日時:2021年7月2日 0時

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