まだ息をやめない【RKRN】

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用具委員の子たちに用具倉庫の中を一通り見せてもらい、用具倉庫をあとにした。



用具倉庫では棚に仕舞ってある武器を在庫確認のついでに紹介がてら見させてもらった。

鉄でできた重たそうな光沢を持つ手裏剣や苦無に刀、細くて鋭い弓と矢。

どれもこんなことにならなければ、お目にかかれなかった代物だろう。

命を簡単に奪えるそれらを眺めながら、その横で笑っている用具委員の子たちを見ると、私の中の感情の冷たさとあたたかさの食い違いに目眩がするようだった。





最後の委員会の活動場所へと再び建物の中へ戻り、廊下を歩きながら考える。




(委員会の見学で残るのは保健委員会か…)




ここまで沢山の忍たまの子達と出会って話し、「また」とか「今度」を呈してきたが、私にはやらなくてはいけないことがある。

それを忘れてはいけない。




(ああ、本当に…しっかりしなきゃな)





追って歩いていた、ふたつの小さな背中がひとつの部屋の前で立ち止まった。

乱太郎くんが振り返り、
「Aさん、着きました！」

伏木蔵くんも振り返って、
「最後の委員会の…」


そして、二人で障子を右と左にそれぞれ引いた。


「「保健委員会です！」」




開け放たれた障子の向こう、正面に伊作さんと、その両脇に左近くんと数馬くんが、布の上に広げられた様々な草花を囲んで座っていた。
全員が動かしていた手を止めてこちらを見る。


伊作さんと目が合う。




「Aちゃん、待ってたよ」




にこりと伊作さんは微笑んだ。

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