きっと息をやめるまで 3 【RKRN】 (ページ7)

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「…君は私を庇って、且つ私の言う”罪滅ぼし“を抜きにしてどうして人助けなんかしたのか、と訊きたいのかい？」

私自身もよく分からないまま話したことを、あっさり言い当てた気がした。

自分でも雑渡さんが言ったことにそれだ、と思った。

私は死のうとしていた自分を生かした全てのことに対して、苛立っていたのかもしれない。

あの時あの人が、私が。
ああしていれば、こうしなければ。

「もしも」を考えては、そうならなかった現実に怒りすら覚えていた。

そして、そういう中で半分八つ当たりみたいに、
「どうしてみんな生きたくない私のことを助けようとするんだ」
と理不尽に疑問を抱いていたのだと思う。

(だからつい、雑渡さんを責めるように勢いで”私じゃなくても良かったんじゃないですか“なんて訊いてしまったのか…)

「…多分、そうです。
どうして雑渡さんは私に手を差し伸べたんですか。…忍術学園に行きたがった私の願いを叶えたんですか」

私は、どうして助けられているのか、その理由が知りたい。

雑渡さんは、口の端から息を漏らすようにして、ふっと笑みを浮かべた。

「…どうしてだろうね。

……ただ…どうやら私は、
“目の前で怪我をしていたり困っている人がいたら助ける”
という、どこかの保健委員のお人好しな性がうつってしまったみたいだ」

「…」

その答えに、私は困ってしまった。