きっと息をやめるまで 3 【RKRN】 (ページ31)

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乱太郎くんの声がして、私の了承もなしに勢いよく部屋の障子が開け放たれる。

そこにいたのは、

「乱太郎くん、きり丸くん、しんベヱくん」

と、その3人に加えて藤色の忍装束を着た初めて見る忍たまが2人。

＿＿＿しかも、同じ顔。

比喩とかではなく、そっくりそのまま。

「あ！それ！僕の“忍たまの友”…！！」

同じ顔の片方が私の手の本をびしっと指さした。

「Aさん、実は…！」

必死の表情で、きり丸くんが状況の説明を始める。

話はこうだった。

きり丸くんが持ってきた本たちは、確かに図書室から借りてきたもの。

きり丸くんが図書室から本を借りる時に、ちょうどこの「忍たまの友」の持ち主である不破雷蔵さんも図書室にいた。

その不破雷蔵さんはきり丸くんと同じ図書室委員で、委員会活動のために図書室に来ていたのだ。
授業終わりだったから「忍たまの友」を持って。

ちなみに「忍たまの友」というのは忍たまたちが使っている大切な教科書らしい。

ああそれで、と忍者についてのことが書かれていたことに私は納得した。

そして、不破雷蔵さんが委員会活動の作業をする為にその「忍たまの友」を図書室の机に置いた。

それがきり丸くんが私のために借りた本を置いていた机と同じであり、
不破雷蔵さんがその場を離れたタイミングで、きり丸くんが「忍たまの友」に気が付かず本をまとめて一緒に持ってきてしまった＿＿＿＿

＿＿＿＿＿

私が部屋の入口まで行き、「忍たまの友」を雷蔵さんに渡すと乱太郎くんたち含め全員が安堵の表情を見せた。