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話は続く。
高専での生活がスタートした乙骨憂太は、自分は祈本里香に“呪われている”のではなく、自分が祈本里香を“呪った”のだと考えた。
だから、“自分が祈本里香の呪いを解く”。
特級過呪怨霊を“祓う”ことは困難でも、“呪いを解く”となれば現実的に可能な選択肢になるらしい。
そしてそれは彼本人にしかできない。
複雑に絡まりあった糸を指先で慎重にほどいていくように、呪いをひとつひとつ解いていく。
鍛錬を重ね、強すぎる祈本里香の呪いを刀に移しながら呪術師として呪いを祓い、そうして数ヶ月。
乙骨憂太は祈本里香の呪いを解くことに成功した。
「結局憂太が考えた通り、憂太は呪われてたんじゃなくて、里香ちゃんを呪ってたんだ」
「呪ってた…」
「そ。んで、大物呪術師の末裔だった。だから、幼い憂太が知らず知らず呪った祈本里香は“特級”の“呪いの女王”になってしまってたということらしい」
「しゃけ」
「…」
本当に、乙骨憂太さんと私とは置かれた状況が似ている。
特級の呪霊に憑かれ、呪術高専にやって来て。
「…乙骨さんって、どんな人なんですか?」
最初は死のうとしてたくらい弱くて、自信がなくて、でも、変わった。
「憂太はバカみたいに良い奴だよ」とパンダ先輩。
「しゃけ!ツナマヨ〜」と狗巻先輩。
「そうそう。バカみたいに真面目で、バカみたいにお人好し」と真希先輩。
その目の奥には、大切な仲間を想う気持ちがあるみたいだった。
「あのバカ目隠しの親戚とは思えないぞ」
真希先輩は平然とバカ目隠しと言い切った。
五条先生をバカ目隠しと称すのに思わず笑いそうになる。
「五条先生の親戚かあ……」
超遠縁みたいだけどな、と真希先輩は付け足した。
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reia(プロフ) - 加糖雪さん» ありがとうございます!(*^^*)もちろん、無断転載や改変などはしません! (2022年3月2日 17時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - reiaさん» 保存のみでしたらしていただいて良いですよ。画像の複製、改変、転載(複製や改変したものを含む)等は禁止しておりますのでご注意ください。 (2022年3月2日 17時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - souさん» souさんコメントありがとうございます!今後も番外編に挿絵描いてもらう予定なのでお楽しみに〜! (2022年3月2日 17時) (レス) @page32 id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
reia(プロフ) - 加糖雪さん» 挿絵の保存って大丈夫ですか? (2022年3月2日 16時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - reiaさん» reiaさんコメントありがとうございます!挿絵はこれからも番外編にちょこちょこ入れる予定なのでお楽しみに…! (2022年3月2日 14時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星藍 海 | 作成日時:2022年2月11日 2時