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「…そうか。分かった」
何となく、受け止めてもらえた気はする。
自分の気持ちを上手く言葉にできた気はしないけれど。
「……ただ、ひとつ言っておきたいことがある。…
…と思ったんだが、やっぱやめた」
真希先輩は耳の裏あたりを掻きながら少し下を向いて目を伏せてしまった。
「え」
そんな言いかけたままにされては気になるじゃないか。
と思いはするが、先輩相手に流石に口には出せない。
「っとに……あのバカ目隠しは何を考えてるんだか……」
独り言のように吐き捨て、真希先輩は立ち上がった。
「続き、やるぞ」
「は、はいっ」
棒を担いですたすた先を行ってしまう真希先輩の背中を見て私も慌てて立ち上がる。
「ファイトだA」
「こんぶ!」
パンダ先輩は拳をこちらに突き出し、狗巻先輩もグッジョブしてくれている。
「ありがとうございます!」
そのまま呪霊の方にも視線を滑らせる。
呪霊は私の方を見ていて、顔が合うとこくりと1回頷いてくれた。
*
真希先輩の攻撃はひとつひとつがいちいち重たい。
そして速い。
武器を持っているのに、それを全く感じさせない。
自分の体の一部のようにそれを扱う。
私の頭目がけて振り下ろされた攻撃を、慌てて竹刀を横にして受け止める。
「ぐ……っ!」
「お、受け止められたな。成長成長」
満足気に真希先輩は笑い、このまま押し負けられないと攻撃を横に流す。
「でもまだまだだ」
一直線に横から攻撃が飛んできた。
ほぼ反射的に体を逸らして避ける。
「うわ!」
目と鼻の先を武器の先端がかすめる。
「甘い」
でもその後のことは考えてなくて。
体勢を整えるのが間に合わない。
胸ぐらを掴まれて地面に突っ伏せられる。
最後にばしっ、とまた頭にトドメの一撃。
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reia(プロフ) - 加糖雪さん» ありがとうございます!(*^^*)もちろん、無断転載や改変などはしません! (2022年3月2日 17時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - reiaさん» 保存のみでしたらしていただいて良いですよ。画像の複製、改変、転載(複製や改変したものを含む)等は禁止しておりますのでご注意ください。 (2022年3月2日 17時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - souさん» souさんコメントありがとうございます!今後も番外編に挿絵描いてもらう予定なのでお楽しみに〜! (2022年3月2日 17時) (レス) @page32 id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
reia(プロフ) - 加糖雪さん» 挿絵の保存って大丈夫ですか? (2022年3月2日 16時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - reiaさん» reiaさんコメントありがとうございます!挿絵はこれからも番外編にちょこちょこ入れる予定なのでお楽しみに…! (2022年3月2日 14時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星藍 海 | 作成日時:2022年2月11日 2時