検索窓
今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:215,084 hit

ページ34

「ありがとう。見ていい?」

「はい。どうぞ」



美術の先生に目の前で作品を見られる時と同じような緊張を感じた。
そういう機会はもう何回も経験したから慣れたと思っていたのだが。





「わ、やっぱ絵上手いね」

「はは、ありがとうございます…」




ぺらぺらとページは捲られていく。
今日だけで10数枚はページが埋まった。
3人をモデルにした人物クロッキーと、数枚だけ気分転換で軽いデッサン。


デッサンも時間が30分以内と短く設定し、簡単な似顔絵程度のものだ。


3人には「絵を描いててその気分転換に絵を描くってどういうこと」と驚かれたが、それもモデルを頼むと快く引き受けてくれた。








五条先生が順番に私の絵を見ていく横で、自分も描いたものを改めて見る。


今日は腕の調子が良かった。いつもは人の顔の特徴を捉えるのが苦手で似せるのに時間がかかるが、すんなり納得いく形に描けた。










うーん、と唸りながら、五条先生は顔を上げた。





「この絵にも全然呪力が篭ってないね」



「えっ」




私は絵に呪力を込められるんじゃなかったのか。

いや…





「それは…もしかしたら、気合いの度合いですかね…」






「気合い?」


「はい。コンクールとかに出すつもりで大きなキャンバスとかに描く絵って、かける時間も違えば心持ちとかもこのクロッキーとは違う…と思うんです」


「それはあるね。呪いってのは気持ちだから」


「クロッキーっていうのは練習なんです。もちろん、上手く描こうっていうのはどんな絵を描く時も変わらないんですけど」






「Aが校舎から落ちた自分の絵を守った時」

五条先生が言い、その時のことを思い出すと随分と前のことになってしまった感覚がした。


「あの時、恵はAが呪力を使いながら動いて絵を守ったって言ってたんだけど」

「……そうだったんですか?!」

―→←―



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (343 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
728人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

加糖雪(プロフ) - ねむさん» ありがとうございます!続編でもよろしくお願いします〜! (2022年2月11日 4時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ - ひぇ〜!また更新されておる〜!!めちゃくちゃ良いデス!自分のペースで続編よろしくお願いします (2022年2月7日 22時) (レス) @page43 id: 38d2d0b865 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - ねむさん» ねむさんコメントありがとうございます!面白いですね〜どんな風に強くなっていくか、今後の展開に期待していただければと思います! (2022年2月7日 9時) (レス) @page42 id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ - 夢主、絵が命かけれるほど大好きなんですね!えと、絵を破かれたりしたら強くなる…みたいなことを妄想しました(><#) (2022年2月5日 20時) (レス) @page35 id: 38d2d0b865 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - るきー流季ーさん» るき―流季―さんコメントありがとうございます!絵師を目指していらっしゃるんですね。この作品をもって私も読んでくださる方を応援できるように頑張ります! (2022年1月30日 22時) (レス) @page23 id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:星藍 海 | 作成日時:2022年1月20日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。