【文スト】花使いと人虎【中島敦】 (ページ30)

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第29輪ページ30

「おまたせ、Aちゃん」

それから数分後、敦くんが部屋から出てきた

『じゃ、行こっか』

壁とにらめっこして気を入れ直したので仕事が終わるまではなんとかもつはず…

とりあえず外に出ることにした

外に出てみると、爆発のあとの煙らしきものが漂っていた

『敦くん、この煙…有毒だから吸わないようにね』

周りの花や草を見て判断した

「うん、僕でも気づいたよ」

さて、どこが爆発したんだろ

視界が悪い中、目を凝らして周りを見る

「Aちゃん、北の方向な気がする…」

『北ね、了解』

北の方向に進む

すると、とある建物があった

そこから煙が出てるようだった

『敦くん、当たり』

敦くんは一瞬パァーっとなったがすぐに

「人がいるか確認しなきゃ」

と言った

建物に少しずつ近づいていくと声が聞こえた

『敦くん、ストップ…』

敦くんに聞こえるくらいの声の大きさにして言った

風が吹いているため、声が聞こえてきた

「いやぁ、大成功ですな」

「これで安心して、売買ができるわい」

「なんせ、あの会場にはポートマフィアがいたからな」

え、ポートマフィアいたの

意外だった、探偵社は気づかれてないようだ

そして、売買って言ったってことはあのガタイのいい男がいる

『敦くん、虎になって建物の上いける？』

「大丈夫だよ」

よし、じゃあできる

そう確信した

麻薬の没収を