第28輪 ページ29
白いバラをエリスちゃんに渡した後、なんとか敦くんと合流した
「Aちゃん!心配したんだよ!どこにいたの?」
少し敦くんは怒っていた
『ごめんね、迷子になった子がいたから…』
理由を話すと敦くんは分かってくれた
「そっか…。僕はてっきり…」
その後は言ってくれなかった
教えて、と言っても首を横に振るだけだった
こうなったらこの話には触れないのが一番だ
『窓ガラスが割れた原因って多分爆発なんだけど、手がかりあった?』
あえて、話を逸らす
「んー、多分、奥の方か外かな」
ホールからとりあえず出て誰もいない部屋に入り、鍵をかける
そして、ドレスに手をかけた
「な、何してるの!?Aちゃん!」
敦くんが慌てだした
『何って…脱ぐんだけど?』
問題あるかな?中着てるんだけど
敦くんは百面相をしだした
その間にドレスを脱いだ
中に着ているのは、探偵社に入った頃、みんながくれた服です。敦くんと似てるやつ
ドレスの下によく着れたもんだよ
「あ、なんだ、着てたんだ…」
百面相が終わった敦くんは安心したようだった
なるほど…
『敦くん。何考えてたの?』
敦くんに詰め寄った
「い、いやぁ…それはぁ…」
そして、敦くんの背中は壁に当たった
『(別に敦くんならいいけど…)』
…ん?今なんて考えたのだ、自分よ
ぬわああああ…
自分で思っといて笑ってしまう
「あ、あの……Aちゃん…?」
敦くんは固まった私に話しかけた
『っ…!なーんてね!さっ、敦くんも着替えてね!私、外で待ってるから!!』
敦くんから離れてドアの鍵を開け、外に出た
ダメだ…このところ…
ここには書いてないけど、敦くんと色んなことがありすぎて…
途中まで上手くやってたけど無理そうだ…
ため息をついてコツンと壁に額を当てた
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作者名:ゆきれあ | 作成日時:2017年2月23日 22時