第2輪 ページ3
店のドアを開けると昭和風な感じだった。
落ち着けそうだな。第一印象はそう思った。
カウンター席の一番端っこに座り、紅茶を頼む。
意外と美味しい。←
はっ、今の発言は失礼だったね。
とっても美味しい!!
紅茶を入れてくださった店員に美味しいですね。と話していると…
「なんだと………!?」
ヒュンとティーカップがこちらに飛んできた。
危ないですよ!と店員さんに言われたがティーカップをずっと見続けてた。
そのティーカップをパシッと掴んだ。
よくやった、自分。←
心の中でガッツポーズしといた。
「やあ、お嬢さん!一緒に心中しないかい?」
ん?ふと横を見るとさっきまで誰もいなかった隣の席に首と腕に包帯巻いてる人がいた。
『えっと、遠慮、しときます。』
なんか怖かったから、めっちゃ途切れ途切れだけど許せ。
包帯の人がなんでなんで?と聞いてくるが無視して紅茶を飲む。
無視しとけば諦めてくれるかな?ってさ。
すると、金髪の男の人がこちらへ歩いてきた。
え、めっさ怖い。え、なに?私なんかしたっけ?
心当たりないけど!?←
私がおどおどしてる間に隣の席に座っていた包帯の人が金髪の人に胸ぐらを掴まれていた。
え?これどういう状況!?まったくわからんよ!?
「おい、そこのお前」
金髪の人が言った。
誰にだ?包帯の人?店員さん?
「そこの小娘だ、見ればわかるだろう」
わかるわけなかろう。てか、心読んだのか?やば、こわこわ。←
『えっと、なんでしょうか…?』
どーなるのかな。私ここで人生終わり!?オワタ!?どうしよぉぉぉぉ←
心の中で騒いでいるが外側は落ち着いてる様子にしてるよ。
「こいつがすまんかった」
金髪の人は包帯の人の頭をガシッと掴んで礼をした。
なんだ、いい人なのか。
ホッとした。
が。
「お嬢さん、ここら辺じゃ見ないけど、観光しに来たの?」
包帯の人が尋ねてきた。
『いえ、私、ヨコハマに住んでるんですが』
「そうなんだ!じゃ、お嬢さんとはまた会える気がするよ。私は太宰。太宰治だ。君の名は?」
また"会える気"がする?
その前にこの太宰さんはあの映画観たのかな?←
だって、最後に言ってたじゃん。←
ま、いっか。
『私はAです。」
なんか嫌な予感がするな。
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作者名:ゆきれあ | 作成日時:2017年2月23日 22時