47 ページ47
深澤side
目「、、、落ち着きましたね、」
深「そうだね、、
じゃあねまた明日ね、、、おやすみ。」
明日と言ってみたはいいものの、
その単語にちょっと怖くなってる自分がいる。
明日が絶対にくる保証なんて誰にだってないけど、
ここにいる子たちが
窓の向こうの暗闇に吸い込まれるように
連れていかれてしまったのは何度もみてきたから。
だから、連れていかれませんように。
このまま明日を迎えられますようにと。
阿部ちゃんを暗闇から隠すように少しだけ布団を上げて部屋を出て行った。
そしてそのまま医局へ。
ソファーに座ると、
ドッと疲れが押し寄せてくる。
少しでもソファーに疲れを分散させようと
もたれかかったが最後。
俺は眠っていたらしい。
ピピピピとやかましく泣きわめくPHSで気が付いた。
深「、、うお、やべ、、、はい、、深澤です。」
自分が何分寝ていたのか、
何時間寝ていたのかも分からないまま
PHSの対応をすると、
深「、、、分かりました、、すぐに向かいます。」
阿部ちゃんが崩れたらしい。
すぐに机に脱ぎ捨ててあった白衣を取って、
阿部ちゃんのところに向かうと、
目「阿部ちゃん？阿部ちゃん？分かる？、、阿部ちゃん？、、」
必死に声掛けをしてくれてる目黒。
でもその声は届いていないのか、
うつろな瞳でまっすぐと白い天井をみている。
深「、、阿部ちゃん？分かる？」
俺が話しかけてもこちらを見てくれることはない。
深「、、痛いかな？、阿部ちゃん？いたいとこある？」
タンタンと肩を叩いてそう訊ねると、
一拍空いたあと、
阿「、、、たい、、」
深「痛い？どこ？」
阿「、、たい、、、」
どうやら通じてないらしい。
深「、どこ？先生に教えて？」
阿「、、ん、、あ、、、」
とその瞬間、
ぱかっと口は開けたままで、
目だけすうっと閉じた阿部ちゃん。
それに加えて、
後ろから聞こえてくる機械音。
目「、、血圧下がってます、、呼吸数も、、、」
モニターに表示された数値は
明らかに人が生き続けるには苦しい数値。
このまま放っておいたらなんて、
どうなるかは自分が一番よく分かってる。
だから、
深「、、挿管します、、、セットおねがい。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 830人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ダーク - あの……気になったんですが、3人はどんな理由で病院にいるのかなって…小さい頃の頃のことも書かれてるので…気になりました。病名とかあったら聞きたいです。（どこかに書いてあったらすみません💦） (2023年3月9日 19時) (
レス) @page8 id: 5c19b2607f (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 「おんなじ？」最高でした！ リクエストなのですが、ちっちゃい方の亮平くんが発作で倒れてしまった所をお兄ちゃんの方の亮平くんが助けるお話が読みたいです！ (2023年2月18日 0時) (レス) id: dd1bb40edf (このIDを非表示/違反報告)
しょげ - 連投ですみません。あべちゃんは意識も混濁してきており、楽にしてあげるため鎮静をかけてあげるなど、「意識下」や「どけてよ」のあべふかが最高だったので、あべふかを爆発させて欲しいです！ (2023年1月28日 9時) (レス) id: c79ef550b7 (このIDを非表示/違反報告)
しょげ - あべちゃんが腹膜炎で緊急オペになる話をお願いします。あべちゃんが苦手な検査直前での腹痛の訴えだったため、検査を嫌がっているだけだと看護師は思っていたが、違和感を感じたふっか先生が診察した結果、かなり危険な状態だった感じでお願いします。 (2023年1月28日 9時) (レス) id: c79ef550b7 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - 翔太君が夜急変し、あまりに急な事でナースコールが押せなく、先生に気づいてもらえなくて、危ない状況に陥ってしまうお話が読みたいです。朝なかなか起きてこないと思っていたら、意識が無い事に先生達が気づく、という感じだと嬉しいです！ (2022年12月29日 12時) (レス) id: 4da5866121 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：(名前)
x他1人 | 作成日時：2022年12月1日 22時
