【文スト】文豪さん、反応記録帳。十三冊目

＊彼より身長が高かった ページ5

「高いところは任せてね！」


中島敦 179cm
「あ、ありがとうございます！」
上の段にある書類に苦戦していると、後ろからひょいっと現れてそれを手を出した貴女。
「(…かっこいいなぁ、Aさん…)」
僕もまだ身長伸ばせるかな…？となんとなく牛乳を買って帰る彼。


太宰治 185cm
「そういうのは、男に任せ給え」
私の方が身長高いのに？と聞き返すと、「改めて云わないでｯ」と苦しむフリをする彼。
「冗談はさておき、その親切は鏡花ちゃん辺りに向けてあげるべきじゃぁないかい？」
それもそっか、とケラケラ笑う。


国木田独歩 190cm
「…否、対して変わらんだろう」
1cmの差は大きいの！と勝ち誇った笑みを浮かべる貴女に、くだらん…と溜息をついて椅子に座る。
でも、背筋のピンッと伸びた貴女の仕事姿は、見蕩れるぐらい綺麗だなと思っている。


福沢諭吉 188cm
「む…有難う」
ひょいっと上にあった書類を取ってしまった貴女に、若干複雑な気分の彼。
「…Aも困った事があれば、直ぐに云いなさい」
その言葉に有難うございます、と笑えば何かを誤魔化すように咳払いする。


江戸川乱歩 172cm
「じゃあ、あれ取って現場の国木田に届けてきてよ！それからお菓子買ってきて！あとね〜」
身長と関係の無い事まで頼まれる貴女と、歳上なのに弟みたいだな…と満更でも無い貴女。
あまり弟扱いすると、突然男に豹変する。


綾辻行人 181cm
「君はたった2cmの差で優位に立とうとするのか、憐れだな」
刺々しい言葉に、むっとした貴女が彼の帽子をひったくって、わしゃわしゃ！と頭を撫で回す。
小さな舌打ちが聞こえた様な気がした。

→→←→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す