【文スト】文豪さん、反応記録帳。六冊目

→ ページ25

「…ｯ生きる事を諦めないでよ」


芥川龍之介
「何故、僕の様な者を助けようとする！」
その言葉に間髪入れず、「貴方と生きたいから、私の我儘」と答える。
ここまで真っ直ぐ云われると、返す気も無くして観念した彼。
「貴様には参った」


中原中也
「…煩ぇ」
そっぽを向いて貴女と目を合わせないようにする。
彼の顔を掴み強制的に目を合わせると、涙をいっぱい溜めた彼の顔。
「だぁぁ、もう！！判った！！辞める辞める！！」
クスクスと笑う貴女を守るために、生きようか。


森鴎外
「君が、私の自＿を止めて何になるんだい」
静かにそう問う彼に、「私の、最初で最後の我儘に付き合って下さい」と云う。
素っ頓狂な事を云う貴女に、死ぬ気も失せてその後はいつも通り過ごす。
「何て幸せな我儘なんだ」


坂口安吾
「諦める？…諦める…、そうですね」
貴女の言葉を何度も口にし、噛み砕く彼。
「貴女にそんなに泣かれちゃ、死ねませんね」
ふっと眉毛を下げて笑う。
尚も泣き止まない貴女のご機嫌取りに必死。


フョードル・ドストエフスキー
「ぼくの命は、ぼくの物です」
その言葉に触発されたように彼に抱きつく。
「……」
細い腕が、ぎこちなく貴女を抱き締める。
「…ぼくの命は、ぼくと、」
＿＿貴女の物。


条野採菊
「諦める何て、とっくのとうにしていますよ」
さっきまで死のうとしていた人とは思えない程、声色が明るい。
「…貴女にこうして、止められるまでは…ですが」
「ほら、落ち着いて下さい」
彼の手が優しく貴女の背中を摩る。

→ 柘榴を食べて滴る赤い汁を見て貴女の血と勘違いした→←＊自＿しようとする彼を涙目で叱った

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す