＊スパイの貴女が彼を殺そうとするが出来ず、涙を流して目の前で自害した ページ20
「...やっぱり...ｯ出来なかった、」
中島敦
「ｯ待て！！！」
トラの足を持ってしても間に合わず。
鮮血が零れる貴女の胸を必死に抑える。
「そんな辛そうな顔で最期を迎えるなんて...絶対駄目だ」
そう静かに呟く彼。
太宰治
「如何して躊躇ったんだい」
いつものおちゃらけた声では無い、真剣な問い掛けに乾いた笑みを零す貴女。
「...君に殺されるなら、本望だって云うのに」
眠りにつく瞬間、彼の瞳は蓬髪頭の前髪に隠れて見えなかった。
国木田独歩
「ｯ！！おい、」
倒れる貴女を寸前で抱えて、優しく地面に降ろす。
「...組織の名前を云え。お前を苦しめた長を引っ捕らえる」
その言葉を聞いて、小さく笑った貴女がそっと目を閉じる。
福沢諭吉
「...ｯ」
間に合わなかったか、と苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる彼。
「何故この様なことをした、」
もう助からないと察した彼が、 最期の瞬間まで手を握る。
何故敵組織のスパイにそんなことをしたのか、彼も判らないまま。
江戸川乱歩
「ねぇ、チープなスパイ映画じゃないんだから」
強がりの言葉とは反して、声が微かに震えている彼。
「...本当」
ベッタリと手についた貴女の血を苦々しい顔で見つめる。
「最悪な気分だよ」
綾辻行人
「今まで散々迷惑を掛けてくれたな」
涙を流したまま、地面に倒れた貴女の傍に近づく。
無意識のうちに貴女の頬へ手を伸ばし、我に返って引っ込める彼。
「...一体、何をしているんだ。俺は」
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もちのあじ(プロフ) - yuuki Sさん» 遅くて申し訳ないです...！そう云って頂けて作者も更新を続けることが出来ます！ありがとうございます！ (5月6日 0時) (
レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
yuuki S(プロフ) - 更新ありがたいです✨️ほんとに主様の小説大好きなので、更新が毎度楽しみです！！ (5月4日 23時) (レス) @page48 id: 07c571410b (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - NIKOさん» 作者の脳裏にもそれはそれは鮮明に…ｯ！ (5月1日 23時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
NIKO - だ、太宰さんの、優しい笑顔が脳裏にぃぃぃぃぃ!!!はぁ…好き（ (5月1日 16時) (レス) @page47 id: 412fd2ba39 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - マカロンさん» ついでに自分もお願いします← (4月29日 22時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちのあじ | 作成日時：2022年12月4日 19時
