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「...やっぱり...ｯ出来なかった、」
芥川龍之介
「愚者め」
そう呟くと、外套をひらりと翻して歩きだす。
「(弱者の愚行に過ぎぬ)」
頭の中で繰り返す言葉と表情が一致しない。
妹に心配される始末。
中原中也
「ｯクソ！」
壁に拳をぶつける彼と、ひび割れた箇所からパラパラとコンクリの粒を落とす壁。
「後味の悪ぃ」
いつもはほかの構成員に死体を片付けさせるものの、今回は終始彼が付き添う。
森鴎外
「そうだろう、君には出来ないよ」
静かに貴女に近づいて、脈を図り、瞳孔に光を当てる。
動きがない事を確認してから、そっと目を閉じさせる彼。
「...君に、間諜は向いていない事なんて、一目瞭然だったからね」
坂口安吾
「......」
もう、辞めてください、という言葉が、音にならず空気として漏れていく。
辻村に電話を掛けて応援を頼んだ後、しゃがみ込んだ彼が眼鏡を左手に取り、顔を埋める。
フョードル・ドストエフスキー
「こうなる事は判っていましたよ」
驚く事は無く、淡々と貴女に向かって話しかけ始める。
「馬鹿ですね、僕は貴女から話してくれるのを待っていたというのに、」
そう云って、血に濡れた貴女に一つ接吻を落とす。
条野採菊
「貴女は優れた間諜でしたよ」
私が心音に違和感を感じるまでだいぶ時間がかかりましたからね、と呟く。
「...欲を云えば、もっと聴いていたかったのが本音ですが」
末広鐵腸
「ｯ待て」
猟犬の瞬足も間に合わず、貴女の頭をピストルが撃ち抜く。
悲しげな笑みを浮かべながら床に倒れた貴女を見て、暫く黙った後静かに手を合わせる彼。
シグマ
「ｯ待ってくれｯ！！」
間諜だと勘づいても、それでも彼にとって貴女は”居場所”だった。
「〜ｯ、嫌だ、A...頼む、」
その身体が冷たくなっても尚、貴女の頭を抱え続ける彼。
ゴーゴリ
「...素晴らしいショーだｯ！！」
彼の被っていた帽子を貴女の顔に翳すと、ぱちっと貴女の目が閉じられる。
「うん、君の最期に相応しい」
相応しい、と繰り返すように呟く。
＊続き→貴女が「ずっと大好きでした」と云って息絶えた→←＊スパイの貴女が彼を殺そうとするが出来ず、涙を流して目の前で自害した
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もちのあじ(プロフ) - yuuki Sさん» 遅くて申し訳ないです...！そう云って頂けて作者も更新を続けることが出来ます！ありがとうございます！ (2023年5月6日 0時) (
レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
yuuki S(プロフ) - 更新ありがたいです✨️ほんとに主様の小説大好きなので、更新が毎度楽しみです！！ (2023年5月4日 23時) (レス) @page48 id: 07c571410b (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - NIKOさん» 作者の脳裏にもそれはそれは鮮明に…ｯ！ (2023年5月1日 23時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
NIKO - だ、太宰さんの、優しい笑顔が脳裏にぃぃぃぃぃ!!!はぁ…好き（ (2023年5月1日 16時) (レス) @page47 id: 412fd2ba39 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - マカロンさん» ついでに自分もお願いします← (2023年4月29日 22時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちのあじ | 作成日時：2022年12月4日 19時
