【文スト】文豪さん、反応記録帳。五冊目

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「ふふ、何それ…面白い」


芥川龍之介
「その笑顔を今すぐ辞めろ、気味が悪い」
『一寸、芥川先輩？！』
酷い言葉を掛けられても、感情が無い為、特に傷つかない。
貴女の笑顔が大好きな彼ですが、作り者の笑顔は大嫌いな様。
だから酷いことも云っちゃう。


中原中也
「おー…」
貴女の表情をじっと見つめてから、気のない返事をする。
「自分でも驚嘆してんだよ、俺はこんなに気の短い男だったなんてな」
早く貴女が心から笑う顔が見たい。
言葉には出ずとも不意にそう考えてしまう。


森鴎外
「面白い？変わった事を云うんだね」
思いもよらぬ反応に、作った笑顔が消えていく。
「今の君が面白いだなんて、思える筈が無い」
「嘘は苦手なんだ」
そうやって彼が笑顔で云う。
その笑顔だってきっと作り物なのに。


坂口安吾
「それは…良かったです」
明らかに嘘笑いだと気づいてもその事に言及はしない。
なんだか悲しくなるから。
「僕は今の貴女をきちんと受け入れていますよ」
そう云って目を伏せる。
まるで貴女の笑顔を思い出すかのように。


フョードル・ドストエフスキー
「えぇ、そうでしょう」
穏やかに笑うと、紅茶のカップの底を見つめる。
映るのは虚空の瞳のみ。
「…僕は待っていますよ」
そう声を掛けても『ありがとうございます』と、嘘で塗り固めた笑顔が返ってくる事に、居た堪れない気持ちになる。

＊貴女の精神が崩れていった→←＊感情が消えてもずっと作り笑いをしていた

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