リクエスト×【文スト】文豪さん、反応記録帳。十四冊目

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｢...ありがとね｣


芥川龍之介
｢この程度、容易い｣
黒套を使って、櫛で髪をときながら器用に乾かしていく彼。
眠気でグラグラと揺れ始めた貴女の頭を支えながら、あと少しだ起きろ、と声をかける。


中原中也
｢おう｣
短く返事をしてから、貴女を椅子に座らせる。
｢疲れた時は構わず頼れ、って言葉ちゃんと覚えてたみてぇだな｣
彼が妙に嬉しそうなのはそういうことか、とぼんやり考えてから、温かい風に目を瞑る貴女。


森鴎外
｢良いのだよ、可愛い君の頼みだからね｣
貴女の顔に、化粧水や乳液を手際良く塗ってから、ドライヤーで乾かしていく。
極めつけは肩や頭皮のマッサージまでされて、気づけば朝になっている。


坂口安吾
｢相当お疲れの様ですし、今日は特別です｣
ふふ...やったぁ...と力無く呟く貴女に、限界を悟る彼。
｢貴女、普段ちゃんと寝れてますか？否、僕が云うのもなんですが...｣
髪を乾かしはじめて数秒で 力尽きた貴女を、慌てて支える。


フョードル・ドストエフスキー
｢いえ、ぼくも貴女の髪に触れられて嬉しいです｣
彼の細い指で髪を梳かれる度に、夢の世界へ誘われる心地になる貴女。
｢寝てもいいですよ｣
ドライヤーの風の中で聞こえた、微かな彼の声に意識を手放す。


条野採菊
｢しょうがないですね｣
口では素直に喜べない彼。
｢ほら、座りなさい｣
ヘアミルクを手に取って、髪に馴染ませると同時に頭のマッサージをする。
ゆるゆるの貴女の顔を独り占めできて嬉しい彼。


末広鐵腸
｢痛かったら直ぐに云ってくれ｣
どんな豪快な乾かし方をするのかと思えば、きちんとタオルで水分を取って、優しく手を添えて乾かす。
丁寧な分、時間がとてつもなく掛かったものの、頑張って乾かしてくれる彼にそんな事どうでも良くなった貴女。

＊彼の姉である貴女が溺愛されていた→←＊疲れきった貴女がドライヤーを頼んだ

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