リクエスト×【文スト】文豪さん、反応記録帳。十四冊目

＊抱え込んだ貴女に「なにかあったなら云って欲しい」と彼が伝えたら、「云ったって何になるの？」と光のない目で彼を見た ページ35

｢云ったって何になるの？｣


中島敦
｢そ、それは｣
普段明るい貴女からは想像もできない表情に、思わず息を詰まらせる。
｢何もならないかもしれないですけど...！僕のエゴかもしれないけど...｣
貴女の手を取って、ぎゅっと目を瞑る。


太宰治
｢うーん、それもそうだね！｣
あっけらかんとして答える彼に、逆に拍子抜けする貴女。
｢おや？意外だとでも云いたそうな顔だ｣
大丈夫、君が素直でない事くらい判っているからね。


国木田独歩
｢そうやって意固地になっているよりも、色々な方法を試した方が良いとは思わんのか｣
口調こそ固いものの、貴女を思う彼の気持ちがひしひしと伝わってくる。
｢...まぁなんだ、気が向いた時で良いが｣


福沢諭吉
｢何にもならんかもしれぬ｣
だが、少なくともA独りで抱える事は無くなるぞ。
｢私にも背負わせてくれ｣
彼の普段と変わらない表情の奥に、溢れんばかりの愛情が見え隠れする。


江戸川乱歩
｢何云ってるの？僕は世界一の名探偵だぞ｣
自信満々に答えた彼の眩しい笑顔に素直になれず、むっとする貴女。
｢僕がAを守るよ、ずっと｣
真剣な彼の声に何故だか、視界が歪んでくる。


綾辻行人
｢舐められたものだな｣
俺がいながら、何を憂慮する事がある？
顎を掴んで強制的に上向かせると、勢い良く接吻する。
｢君を悩ませるのも、それを解決するのも、笑わせるのも全部俺だ｣

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