リクエスト×【文スト】文豪さん、反応記録帳。十四冊目

→ ページ2

「ｯ貴方には、生きる価値が有るんだから、！！」


芥川龍之介
「(…貴様が其れを云うのか)」
薄れていく視界の中で、必死に貴女が自分を庇っているのが見える。
貴女が助からないことを悟って、いっその事自分もなんて頭を過ぎる彼。


中原中也
「辞めてくれ、…夢見がｯ悪くなんだろ、」
自分の死を悟った筈なのに、一向に離れない貴女が邪魔をしてくる。
「(…手前が死ぬのだけは、耐えられねぇんだよ)」
頼む、と小さな声で呟くものの、敵襲が終わった後彼の腕に残ったのは、貴女の亡骸。


森鴎外
「駄目だ」
異能力を発動してエリスを出そうとするものの、上手く力が入らない彼。
貴女の身体越しに感じる、敵襲の振動にぐっと唇を噛み締める。


坂口安吾
「Aさ、」
そんなことをしたら、貴女がと頭の中をグルグルと駆け巡る。
「(…僕は大切な人一人守れない)」
そんな彼の頬に流れたのが、血か涙かは判らない。


フョードル・ドストエフスキー
「(…本当に愚かな人ですね、)」
心無しか軽くなってしまった様に感じる貴女の身体を、ぎゅっと抱き寄せる。
「必ずまた逢いにいきます」
混ざってしまった貴女と敵の血溜まりの上に座り込んだままの彼。


条野採菊
「…ｯ離」
か弱い存在だと思っていたはずの貴女が、精一杯自分を守ろうとしている姿に、居た堪れない気持ちになる。
辞めてください、という言葉が喉の奥まで出かかって口を閉ざす彼。


末広鐵腸
「A…こんな事、」
彼の言葉にお構いなく抱き締め続ける貴女に、必死に抵抗するものの、強い意志を持った貴女はビクともしない。
後日、自分を守って死んでいった貴女を弔う。
「俺は、これからもAの心と共にある」

＊彼を幸せにするために永遠に世界を独りでループし続けていた→←＊瀕死の彼を抱き庇い、後ろからずっと攻撃を受け続けて亡くなった

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す