リクエスト×【文スト】文豪さん、反応記録帳。十四冊目

＊瀕死の彼を抱き庇い、後ろからずっと攻撃を受け続けて亡くなった ページ1

「ｯ貴方には、生きる価値が有るんだから、！！」


中島敦
「…ｯ、そんな、の」
Aさんだって、と云う言葉を発する前に意識が途切れた彼。
目覚めてから知った事実に、呼吸を忘れる程泣きじゃくる。


太宰治
「(厭だ厭だ、厭だ)」
また大切な人を失ってしまう
貴女を自分から離そうと必死に押し返すものの、力強く抱き締められてびくともしない。
＿このまま二人で眠ってしまえばいいのに


国木田独歩
「A、良いｯから、…逃」
上手く力の入らない彼の言葉に耳を貸さず、抱き締め続ける貴女。
「…たのむ、」
そう云いながら、貴女は何処にも行かない事を判っている。


福沢諭吉
「…ｯ」
貴女を地面に転がし、逆に守ろうとするものの今の弱々しい力ではびくとしない。
「(駄目だ、このままではAが)」
後日届いた訃報に、そっと袖を濡らす。


江戸川乱歩
「馬鹿ｯ、ばか！…ｯ」
そんなことしなくていい、と強がりの言葉を吐き続ける彼を、構わず抱き締める。
薄れる視界の中、彼が最後に見たのは貴女の諦めたような笑顔だった。
貴女の亡骸を見て、声をあげて泣く彼。


綾辻行人
「如何して、俺を、ｯ」
自分は多くの人から死を望まれる存在なのに、何故、と苦しげな表情の貴女を見て思う彼。
「…そうか」
君は俺のことが好きなのか、と心の中で馬鹿にしたように笑った。


宮沢賢治
「僕は、大丈夫、で、すから」
今貴女がいる場所は僕であるべきなのに、と何重にも見える視界の中で考える。
彼を守りきって、事切れた貴女を前に自分の腹の底から湧き上がる感情を大地に向ける彼。

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