【文スト】文豪さん、反応記録帳。七冊目

＊手編みのマフラーをプレゼントした ページ7

「これ…付けてくれたら嬉しいな」


中島敦
「僕に…？」
貴女の手から受け取ると、早速付けてみる。
「…暖かいですね、ありがとうございます！」
お返しは何にしようか、喜ぶ貴女の顔を想像して頬が緩む彼。


太宰治
「おや」
いつもの余裕そうな反応かと思いきや、
「…これは、」
口に手を当てて、少し照れている彼。
「どんな高級品にも勝るよ…」


国木田独歩
「…有難う」
そう云って微笑みながら頭を撫でる。
「これを付けて、冬に何処か出掛けるか」
彼の手帳には貴女と出掛ける予定がきちんと書き込まれる。


福沢諭吉
「良い色だ、何処で買ったんだ？」
その質問に自分で作ったの、と答えると珍しく目を丸くして驚く。
「…手先が器用なんだな」
大切そうに手に抱えると、仕事中に何度も思い出してほっこりする。


江戸川乱歩
「え？僕にくれるの？」
駄菓子を持っていた手を合わせて払うと、受け取ってじっと眺める。
「…早く冬にならないかな」
ぽつりと呟かれた言葉に、貴女は満面の笑みに。


綾辻行人
「俺の好きな色を知っていたのか」
マフラーを受け取ると貴女と交互に見る。
「…有難う」
素直にお礼を云うと少しだけ口角を上げる。
自分を想いながら編んでくれた事実が酷く嬉しい。

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